メンデルスゾーン/厳格な変奏曲

新潟周辺では大雨で、避難されている方々もいると聞きます。お見舞い申し上げます。局地的ではなく、全国平均的に潤して欲しいものです。梅雨なのに、関東地方ではひどい暑さと湿気です。そんなわけで、潤してくれそうなピアノ曲へと手が伸びてしまうのです。

今日はメンデルスゾーン作曲のピアノ曲、「厳格なる変奏曲」。演奏はヘルムート・ロロフ。この「変奏曲」というのは、私にはちょっと曖昧なので改めて調べてみたところ、『ある主題があって、それにいろいろアレンジを加えながら繰り返していく構成の曲』、とあります。この「厳格なる変奏曲」も、1分弱の主題に始まり、それをアレンジした第1変奏〜第17変奏+コーダという構成となっています。

まず主題です。あぁ、厳かでシンプルなのに、余韻のある切ないメロディです。
続いて、切れ目なく第1変奏が始まります。同じメロディに華やかさと少しのスピードが加わります。その後、だんだんテンポやアレンジの仕方が変わったり、テクニカルになったりして表情がどんどん変化していきます。メロディとテンポが一定かどうかという違いはありますが、何となくラヴェルの「ボレロ」を思い出します。参加する楽器が増えていって、華やかさが増していくあの感じを思わせてくれる、ロロフさんの豊かなピアノです。

途中、14変奏目あたりまでくると「あれ、そんなメロディだったっけ?」と一瞬見失いかけますが(笑)、それを乗り越えて第17変奏まで終わると、コーダに入ります。聴き慣れたあの「主題」などが出てきて幕を閉じます。

甘美なだけでなく、シンプルでも飽きさせない、そんなアレンジの可能性を垣間見たようなメンデルスゾーン作品でした。
posted by stonez | 2005.06.28 23:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 - 器楽曲

ショスタコーヴィチ/交響曲 第5番「革命」

今日は私が最近よく聴いている曲から。旧ソ連の作曲家ショスタコーヴィチの交響曲第5番「革命」で、演奏はレナード・バーンスタイン指揮/ニューヨーク・フィルハーモニック

この曲、演奏を何の予備知識もなしに最初に聴いた時の印象は「労働者の宿命と希望」というところでしょうか。
第1楽章は悲壮感。途中ピアノが入って刻み始めるリズム以降は、団結のイメージ。第2楽章は舞曲風のスケルツォ。メロディといいテンポといい、生産的な感じ。第3楽章は暗くてゆっくりした旋律は冷たく、苦悩している様子。終楽章は、あの有名な早くて激しい旋律で始まり、最後の最後にようやく希望が差し込む。

その後あれこれ調べてわかったのが、第2次大戦直前の1937年に完成されたこの曲には、独特の事情があったということです。当時のソ連の政治的な圧力です。この曲以前の彼の作品に対して、共産党からは「簡潔・明確・真実じゃないので人民の敵」というレッテルを貼られてしまい、しかも粛清される危険まで出てきたので、そこから脱出する為の作品を送り出す必要があったといいます。一説には娘の誕生により、彼は創作の自由よりも家族の安全を取ったのではないか、という意見もありました。

こうして、一見体制に従ったかに見えるこの作品、実は曲のあちこちで抵抗を見せていた、という指摘もありますが・・・素人の私には全く分かりません。でもクラシックの中では比較的新しく、ソ連崩壊からまだそれほど経っていませんし、ここは専門家さんの研究結果次第というところでしょうか。

少なくとも、そんな背景の中で初演されたこの「交響曲第5番」は大好評、ショスタコさんの名誉は回復し、今では20世紀を代表する交響曲の1つと言われていることは確かです。
posted by stonez | 2005.06.27 23:55 | Comment(4) | TrackBack(1) | 音楽 - 交響曲

”Musical Baton”

「最後の審盤」ブログのラーマさんから、”Musical Baton”を頂きました。

”Musical Baton”とは、海外から始まったという平和的なチェーンレターの一種で、お題に答えて次の人にバトンを渡していくというものだそうです。あちこちのブログさんで拝見してましたが、ついにこんな所にもやってきたのですね。面白そう!ラーマさん、ありがとうございます。

ではさっそくやってみます〜

Q1.コンピューターに入っている音楽ファイルの容量は?
iTunesを見たところ、22.83GB/3133曲/12.7日 となっていました。
そのうちクラシックの曲は約半分の、10.09GB。やはり、貴重な時間を満員電車にとられますからね。iPodにあれこれ詰め込んで、音楽を聴くための大切な時間にあてていますが、できれば郊外に出て仕事したいなぁ。

Q2. 今、聞いている曲は?
ナラ・レオンのアルバム「Onde E Quando」より「So Voce」。
今日は梅雨時にしては、めずらしく青空がのぞくいいお天気。
ナラ・レオンのスローボッサな曲は、こんな日の昼下がりにぴったりハマります。

Q3. 一番最近買ったCDは?
「プロコフィエフ&フランク・フルートソナタ」(BMG)
ゴールウェイさんのフルートと、アルゲリッチさんのピアノと相性いいんですね。

Q4. よく聞く、または特別思い入れのある5曲は?
5曲に絞るというのは、意外と難しいもんですね...
今後変わってくるかもしれませんが、今はこんな感じです。
♪交響曲第7番/ベートーヴェン
あまりにハマりすぎて、13種類の録音で聴きました。
今のところ、熱さで小澤征爾・SKOが一番かな。

♪シシリエンヌ/フォーレ
劇音楽「ペリアスとメリザンド」の中の1曲です。
この曲は大切にとっておきたい1曲です。

♪ロマンティックなワルツ/ドビュッシー
iTunesの演奏回数が68回、堂々の第1位です。
えぇっ、そうだったとは知りませんでした...

♪Waltz For Debby/Bill Evans
言わずと知れた名曲、私も大好きです。
これが入っているアルバムは相当聴きました(笑)

♪Spirit Of Love/Sing Like Talking
思い入れ部門でエントリーです。
自分の結婚式に自分で歌った時の緊張を思い出します(^_^;)
Q5. BATONを渡す5人
私がお世話になっているブログさんで、まだバトンを受け取られていないと思われる方を探してみました。5人まで届きません(^_^;)が、次の方々にバトンを回させて頂きます。ご迷惑でなければよろしくお願いします!(最新記事にTBさせていただきました。)

mozart1889さん(クラシック音楽のひとりごと)
iketomoさん(Buona Vita e un po' veleno)
NAKAMAさん(或るクラシックファンの雑記)
posted by stonez | 2005.06.25 14:43 | Comment(6) | TrackBack(3) | いろいろ

ショパン/ポロネーズ 第5番

どんより。ねっとり。梅雨時の暗めな空の下にいるからかもしれませんが、透きとおったピアノの音色が大変よく心に染みる、今日この頃です。ということで今日はピアノ曲です。ショパン作曲、ポロネーズ 第5番をウラディーミル・アシュケナージの演奏で。

ポロネーズとは、ショパンの祖国である「ポーランド風」を意味するフランス語に由来するそうですが、庶民的なポーランド舞踊のマズルカに対して、ポロネーズは貴族的で規模が大きく威厳に満ちた3拍子の音楽、とあります。第3番(軍隊)とか第6番が(英雄)がポピュラー処でしょうか。

この第5番は、数あるショパンのポロネーズの中でも比較的規模は大きく、そして曲調は暗めです。不穏に始まり、荒々しくも堂々とした旋律へと受継がれます。その後、晴れ間が覗いたような優雅な明るさを見せますが、最後は再び荒々しく結ばれます。
ショパンの祖国ポーランドの悲運を表したのか、それとも彼の恋愛に対する思いが込められているのか・・・とにかく、そんなことを考えながらじっくり聴ける曲だと思います。アシュケナージさんの演奏も、曲の表情の移り変わりや一音一音が素直に響いてきます。

ところで、アシュケナージさんの弾くショパンは、楽譜に忠実で、弾き方にクセがないので、音大生の間ではお手本になっているんだとか。でも私のようにフツーに聴く人にとっては、誰の演奏で聴くかは好みの問題。気分に応じて、例えば、コテコテのホロヴィッツ節を聴きたい時もありますし、独創的なアルゲリッチさんの演奏もまた然り。グルダさんの唸り声も秀逸です(ショパンの曲はあまり見かけませんが)。

とはいえ、アシュケナージさんのピアノの音色は、ストレートに、シンプルに、私の中にすうっと入って来るので好きです。一度は生演奏を、それも指揮よりもピアノで聴いてみたいと思っています。
posted by stonez | 2005.06.25 10:15 | Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽 - 器楽曲

小澤征爾氏の任期延長・ウィーン国立歌劇場音楽監督

2002年にウィーン国立歌劇場音楽監督に就任した小澤征爾さんの任期が、2010年まで延長になったそうです。今日のasahi.comには、同劇場のホレンダー総監督の任期が切れる2010年までの契約延長を要請し、小澤氏が受諾したとあります。

私はあまり音楽家周辺の事情に詳しくないので、このニュースは小澤さんにとって純粋にいいことなのかな、と思っていたのですが、インターネットでいろいろ見てみたところ、複雑な要素もあるようですね。

批評家からの厳しい評価とか、来シーズン上演予定の一部がリッカルド・ムーティさんに変更されたとか・・・その一方で、ご当地ウィーンでのオザワ人気は今でも高いと聞きますし、2007年のウィーンフィル・ニューイヤーコンサートは小澤さんが振るのでは、という噂もどこかで読んだ記憶があります。

いずれにしても、延長となった任期でのご活躍も期待する次第です。
posted by stonez | 2005.06.22 17:30 | Comment(2) | TrackBack(1) | いろいろ

J.ヘルメスベルガーII/悪魔の踊り

今日午前中の関東地方は大雨で、足元ズブ濡れの出勤となりました。

さて、小澤さんの音楽監督・任期延長のニュースがありましたので、今日はそれにちなんでこの曲を。小澤征爾/ウィーンフィルにより、2002年1月1日にウィーン・ムジークフェライン大ホールで演奏された変り種、J.ヘルメスベルガーII世作曲の「悪魔の踊り」です。
日本語にしてしまうと、ちょっと普通に悪魔の踊りですが原曲の曲名が好きです。「ダンス・ディアボリク(Danse Diabolique)」、そのまんまな感じですが、こっちの方が格好いいです。

この「悪魔の踊り」、最近ではちらほら演奏されているようですが、以前では見かけた記憶がないので、もしかしたらこのウィーンフィル・ニューイヤーコンサートのために小澤さんが発掘してきた曲なのでしょうか。曲だけをとっても、どうして今まで殆ど演奏されなかったのか不思議に思うほど、テンポ感、耳馴染み、共にいい曲なのです。

それにしても、めでたい新年の幕開けに「悪魔」とはウィットに富んでますが、一度聴いてからというもの、異様な緊迫感と盛り上がりの虜となってしまいました。それに、テレビで見た小澤さんの指揮姿は、風貌も表情も鬼気迫っていて、強烈な緊張感がこちらにも伝わってきましたし、この曲の時だけ、新年のお祭りムードが一変していたのが印象的です。

今のところ、この曲はこの演奏以外は想像つきません。
別の演奏家さんは、どんな悪魔の踊りを見せてくれるのか興味津々です。


yurikamome122さんがエントリーなさっていました!
yurikamomeが言いたい放題にしゃべるブログ/J・ヘルメスベルガーII、「悪魔の踊り」。
posted by stonez | 2005.06.22 17:30 | Comment(2) | TrackBack(1) | 音楽 - 管弦楽曲

ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」

昨日夜オンエアのNHK芸術劇場をみました。
先月21日に行われた第10回宮崎国際音楽祭の様子で、シャルル・デュトワさんによる指揮、宮崎国際音楽祭管弦楽団の演奏でした。デュトワさんを見るのはN響音楽監督だった時以来、今回はテレビ越しでしたがお元気そうで良かったです!
曲目は、ロシアのストラヴィンスキー作曲、バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)。

やはり、音楽と共に映像が楽しめるってのはいいですね!音声だけの場合と聴こえかたが違います。ヴァイオリンはきびきびと息の合った響きで楽しませてくれましたし、フルートは繊細に歌います。ホルンも奥行きがあって豊かです。そして、デュトワさんが自信たっぷりにタクトを振っている様子に、安心感を見出したのでした。

ストラヴィンスキーの「火の鳥」は、ロシア風の独特の雰囲気をもったバレエ組曲です。よくフィギュアスケートでロシアのスケーターが舞う時にも使われてますね。描写は暗めですが妖艶です。

「序奏」・・・狩りに夢中になるあまり、魔王カッチェイの領域に迷い込む王子イワン。低く不穏なトロンボーンの響きが不安をかきたてます...

「火の鳥とその踊り」・・・そこへゆらゆらと火の鳥が飛んでいるのを見つけたイワンは、美しさに魅せられ捕獲します。でも哀れみ、「魔法の羽」一本と引き換えに逃がします。

「王女たちの踊り」・・・魔王に捕らわれた王女たちの踊り。オーボエとハープが奏でるメロディは儚く、また色とりどりの衣装の女性演奏家たちが美しさを引き立てます。イワンは捕らわれた王女たちの一人、ツァレーヴナと恋に落ちますが、夜が明けると皆また魔王の元に戻っていきます。意を決してイワンは宮殿に潜入します。

「カッチェイ王の魔の踊り」・・・魔王の宮殿に入るや捉えられてしまうイワン。魔王の前に突き出され石にされそうになった時、火の鳥の「魔法の羽」を思い出して一振り。火の鳥が恩返しにやってきて魔法をかけ、魔王カッチェイたちは踊り続ける羽目に。打って変わって迫力の演奏で、前の「王女たちの踊り」とのコントラストの違いが見事です。

「こもり歌」・・・疲れきった魔王たちに、火の鳥はこもり歌を歌います。オーボエが奏でるゆったりしたメロディは安らぎそのもの。イワンはその隙に魔王が起きることのないよう封印してしまいます。

「終曲」・・・ホルンの平和な調べです。魔王カッチェイの呪縛は解け、捕らわれの王女たちは元通り。イワンとツァレーヴナは結ばれ、結婚の宴が始まります。火の鳥はそれを見届け、飛び去って行くのでした・・・

オーケストラの演奏を見るだけでも満足でしたが、今度はバレエで見たい!と興味を持たせてくれるような演奏でした。
それから、続いて演奏されたラヴェルの「ボレロ」がまたよかった!CDで聴いたモントリオール響との演奏に負けない興奮を味わいました。

posted by stonez | 2005.06.20 12:40 | Comment(4) | TrackBack(1) | 音楽 - 管弦楽曲

追悼 カルロ・マリア・ジュリーニ

イタリアの孤高のマエストロ、カルロ・マリア・ジュリーニさんが先日6月14日に亡くなりました。享年91歳。1998年から指揮活動を引退していたとはいうものの、録音を通じて演奏を楽しんだ1オーディエンスとして残念に思います。

ジュリーニさんは、メディアへの露出は慎重、愛情を込めて音楽を自分の中に取り込んではじめて、演奏する指揮者だったそうです。
彼が同じくイタリアのミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団と残そうとした「ベートーヴェンの交響曲全集」は、残念ながら第9番のみ未完のまま引退となってしまっています。理由はわかりませんが、これはそんな彼のこだわりがそうさせたのかな、と想像してみたりもします。

そして、「ベートーヴェンの交響曲全集・第1弾」収録の、第1番と第7番を改めてしみじみと聴きました。ゆったり噛みしめるような演奏なのに、イタリアの陽気さというか爽やかさを感じます。特に、優雅な不滅のアレグレット・第7番第2楽章が印象的でした。

彼が残したこの言葉を引用して、心からご冥福を祈りたいと思います。

ある音楽が私の中に、魂に入ってきて、私の一部になることが必要なのです。道を散歩しているときにも、私のなかで響いているように。

カルロ・マリア・ジュリーニ
<「オーケストラと指揮者」音楽之友社より>

posted by stonez | 2005.06.17 22:38 | Comment(10) | TrackBack(7) | いろいろ

ベートーヴェン/ウェリントンの勝利(戦争交響曲)

ひょんなことから、昨日は職場の人達と神宮球場にヤクルト−千葉ロッテ戦を見に行ってきました。にわかでしたが(笑)、私達は千葉ロッテの外野席に陣取りました。

それにしても、千葉ロッテ側のスタンドは超満員。そして、黒ずくめの応援にびっくり。どこかから聞こえる威勢のいい笛を指揮者に、黒いユニフォームを着た大勢のファンが統率の取れた身振りと壮大な合唱を奏でているかのよう。
しかも、最後は交流戦の優勝賞金5千万円コール(笑)
一方のヤクルトは東京音頭で対抗。もうこれは左右に分かれての戦争です。結果8対2で千葉ロッテが勝利。交流戦1位確定というメモリアルゲームとなりました。

左右に分かれての戦争ということで、今日はベートーヴェン作曲 ウェリントンの勝利、別名:戦争交響曲です。演奏は、ロリン・マゼール指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団で。

この曲は、ナポレオンの没落を決定付けた、ヴィットリアの戦いを描いた一大戦争スペクタクル音楽で、当時の流行りモノだったそうです。
・・・左側からウェリントン率いるイギリス軍が太鼓とラッパと共に入場、続いて右側からナポレオン率いるフランス軍が太鼓とラッパと共に行進してきた後、ドンパチ大砲を打ち鳴らして両軍の激しい戦いが始まります。やがて右側・フランス軍の砲声がとだえ、ウェリントン将軍側の勝利。最後は盛大な勝利の行進曲でめでたし、めでたし!

マゼール/ウィーンフィルの演奏は、ニューイヤーコンサートを思わせるようなお祭り気分といいますか、軽快・明快な演奏で曲のイメージに合っていたと思います。こういう曲って、クラシック音楽的にはかなりアウトローな感じがしますが、たまにはいいものです。

まさに、昨日のヤクルトスワローズ(右側・一塁側)と、千葉ロッテマリーンズ(左側・三塁側)の試合を彷彿とさせる曲でした。
posted by stonez | 2005.06.15 12:55 | Comment(2) | TrackBack(1) | 音楽 - 管弦楽曲

ドビュッシー/映像 第1集

ひょんなことからベートーヴェンの第9ブームが再燃。何枚かのCDを通勤・自宅・車を問わず聴いていたのですが、さすがに二日酔い気味の昨日朝の満員電車でも聴いていたら、気分が悪くなって途中で降りてしまいました(笑)。反省...その反動がきたのかピアノ曲の日々です。

今日は、ドビュッシーの映像 第1集です。ピアノはサンソン・フランソワ
この「映像(イマージュ)」は、「画を音で表現する」という印象派ドビュッシーならではの作品で、3曲のピアノ独奏曲からなる曲集が2編作曲されています。その第1集目。

「水の反映」
繊細で、連続して動く水の様子。多用される高音のアルペジオ("ジャーン"ではなく"ポロロン")によって水の輝きや透明感、それから自由な動きが伝わってきます。
「ラモー讃」
フランス・バロックの作曲家ラモーを讃えた曲です。薄暗い肖像画を前に、うやうやしく敬意を表す様子を思い浮かべるような厳かな響きです。
「動き」
具体的に何かが思い浮かぶわけではないですが、小さくなったり大きくなったり、強くなったり弱くなったり、絶えずせわしなく動いている様子がわかります。

サンソン・フランソワさんの弾くドビュッシーは、「夢」とか「亜麻色の髪の乙女」のように、余韻を楽しみたい曲などは速弾きすぎて、投げやりに聴こえてしまうのですが、この曲集のように陰影のついた曲はいいと思います。
強弱をうまく散りばめてツボを刺激してくれる感じです。「水の反映」などは水がリアルに立体的に伝わってくるし、じっとり暑い日に爽やかなアイスをかじるような爽快感があります。
posted by stonez | 2005.06.14 12:38 | Comment(4) | TrackBack(0) | 音楽 - 器楽曲