網膜剥離の治療日記(入院13日目・退院日)

いよいよ最後の朝。ほとんど眠れなかったのと右目のレーザーの余韻が残っていて頭が痛い。まあ眠れなかった日はいつもそうなんですが。ていうか、そういう日がほとんどだった。病院最後の朝食は、ことさらよく噛んで美味しく頂きました。あの時食べられなかったあの食事(おでん)やこの食事(豚肉生姜焼き)が走馬灯のように脳裏にうつる(笑) 食べ物の恨みですな。

そして目の検査、OK出ました。OK頂きました。仕事はゆっくり休養を取って慣らしてからがいいとのこと、今月はゆっくりお休みすることにします。目は一生モノ。何かあってからでは遅いです。自分のため、家族のためにのんびりします。

それから入院中に行っておきたいところがありました。そこは病院の屋上。検査の時の散瞳目薬(瞳孔をひらく)が効いていて、まぶしくてまともに見えなかったけど住宅街や丘の景色。おいしいとは言い難いけど新鮮な外の空気を胸一杯にすいこむ(むせる)。川崎の空気を喜んで味わったのは初めてかも。

退院の準備。だんだん実感が湧いてくる。表情に明るさが戻った妻がやってくる。半月ぶりにパジャマから普段着に着替える。病室の患者さん、看護師さんにお礼を言って病院を出る。久しぶりに見る景色、交通量の多い道路、抜けるような青空。何もかも新鮮に感じる。狭いくせに家賃は高いけど、今はそんな我が家が楽しみで仕方がなかった。
posted by stonez | 2006.02.14 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 網膜剥離の治療日記

網膜剥離の治療日記(入院12日目)

起床時間に目が覚めた。この良い流れのまま目の検査へ。経過良好ということでガーゼなしで直接眼帯を装着することに(写真)。これでガーゼでまつ毛がこすれてモーレツにかゆくなる心配もなし。今日は主治医先生も忙しい合間をぬって見てくださる。そして、待ちに待ったあのお言葉!「夕方に教授に見てもらった上で、明日退院でいいでしょう」。おお、ついにこの時が(泣)。朝8時過ぎという、一般的には早い時間に妻と実家に電話で報告。とても喜んでくれた。

入院した日以来、久々の入浴(シャワー)。当然一皮、いや二皮三皮むける感じですっきり致しました。身体が軽くなりました。普通の生活のありがたみを身をもって味わったのでした。看護師さんには「顔、白いですねぇ〜」と言われたけど「ええ、美白にこだわってます」というつまらない冗談も言う気になれない。

食欲の方はもう完全回復。ようやくいつも通りに戻れた感じ。ただ、ここにきて目薬が命中しないときがあるのが気になる。もったいない。やっぱセンスが感じられない。そうこうして夕方の教授先生の診察。どっかり腰を下ろす教授先生を取り囲むように若い先生たちが緊張気味に整列している。そして、「うーん明日退院してもいいけど、だったら盤石の状態にしてあげた方がいい、それじゃ私がレーザー治療してあげよう」ということに。うわ来た、またレーザーだ・・・(-_-;)

もう麻酔の目薬を10回は差されただろう、という頃に教授先生のレーザー治療の時間になった。あの痛みを想像してブルーになる。研修医の面々が整列している。緊張してきた。そして専用レンズが右目にはめられて治療開始。ピー、ピーという音とともに鈍いあの痛み。あの二日酔いがやってきた。終わったらホッとしたけど、これが最後のレーザーであって欲しい。盤石の状態であって欲しい。

そして入院生活最後の夜、レーザー治療の痛みがジンジンするのと、ワクワクするのとで眠れない。ただ家に帰るだけなのに、遠足を控えた子供のようだ。結局病院では満足に寝られたということがほとんどなかった。なじめなかったのかなぁ。家に帰ったらしばらく寝続けることだろう。

○愛聴盤○
♪モーツァルト/ピアノ協奏曲第26番、第27番
 大事にとっておいた音楽を、大事に楽しむ。この時を待っていた。
♪ドヴォルザーク/交響曲第7番
 シブいけど、耳に優しい音楽だなぁ。やっぱり親しみやすい。
♪マーラー/交響曲第2番「復活」
 文字通り。ようやくこの時を迎えることができた。
 自分が過ごしてきたこの半月そのものかもしれないと思った。
posted by stonez | 2006.02.13 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 網膜剥離の治療日記

網膜剥離の治療日記(入院11日目)

目が覚めると頭が痛い。でもまあいつものことだし気にならないか。体重測定、2Kg落ちている。このところの食欲不振が原因であるのは間違いない。そういえば太ももとか触ると細くなっている気がする。これが入院の恐怖だよなぁ。でも今日の朝食は久々に、ついに完食!そしてこれまた久々に洗髪してもらう。すっきりした!

本日も目の検査。なんと右目の視力は0.9を叩き出す!今日はいい日だ。きっと山羊座の運勢が良いに違いない。目覚ましテレビとか。でも視力検査の「C」マークの向きが偶然あってただけ?かもしれないので、そしたらヌカ喜びだけど。そして今日から自分で目薬!今まで寝ないとできなかったのが看護師さんに教えてもらってひとりでできた!30年目にして目薬をマスター。

お昼に妻が見舞いに来る。表情に明らかに疲れが見て取れる。嬉しいのと申し訳ないのとで複雑な気分になる。気分転換に売店に行く。無性に食べたかった「赤いきつね」を買ってきて部屋ですする。全くご飯を残すくせにけしからん!だけどなぜか食べられるんです。変な身体です。食欲が万全になってきた証拠かも。

ところで、今日もお二人が退院していく。今となってはあの補聴器の「ピー」音と、病室に響き渡るAMラジオの音がなくてなんだか寂しい。静寂を取り戻した病室(上の写真)に物足りなさを感じて逆に寝苦しい。無理やり雑念を振り払いつつ、よさげな身体のポジションを探ること2時間。眠りにつくことができた。

○愛聴盤○
♪ベートーヴェン/交響曲第4番
 実は8番とともに、ひそかにお気に入りです。もうベト様づくし。
♪ブラームス/ピアノ協奏曲第1番
 やっぱりブラームスの音楽ってピアノが入ると映えるなぁ。
posted by stonez | 2006.02.12 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 網膜剥離の治療日記

網膜剥離の治療日記(入院10日目)

目覚めはよいが少し頭が痛い。今日は結婚記念日。ちょっと特殊な迎え方だけど思い出深い記念日といえるかもしれない。担当してくれている新婚看護師さんと話し込む。何でも夫婦の実感が湧かないらしい。サイフを夫婦で分けてると言ってたし、ルームシェアリングという感覚に近いようだ。彼女は浪費家でご主人はかなりの倹約家、貯蓄家だそう。ご主人素晴らしい。自分にツメのアカを煎じて飲ませたい。いろいろな夫婦があるんだなぁと思う。

日中ぼけーっとして過ごす。白内障の患者さんたちが1人、また1人と退院していく。補聴器のおじいちゃんも笑顔で退院された。取り残されるというのは寂しいもんだなぁ。早く外の空気を思いっきり吸いたい、川崎のよどんだ空気でもいいから吸いたい(笑) なんて考えている昼前、妻がやってくる。妻は今日職場で送別会をやってくれるということで、少しの間だけどこうして来てくれることに感謝。

お昼は初めてのうどん。久々のヌードル美味しい。美味しいのに全部食べきれない、悔しい。残念だ。無念だ。あんまりだ。妻にも協力してもらって食べきると、友人のかずぞう君が見舞いに来てくれる。Macとか仕事の話で盛り上がる。ついでに売店でMac People誌をねだって買ってもらう。おまけにPowerBookをさわらせてもらう。手がプルプルしてきた。早く家帰ってiBookいじりたい。お気に入りのブログを見て回りたい。雑誌を見ながらぼけーっとする。

夜。消灯後は騒がしかった。真夜中にけたたましく新しい患者さんたちが運ばれてきた。ええ、そりゃ部屋代のかからない大部屋ですよ。でもだからって、こんな夜中にこの仕打ちはあんまりです。部屋の人もみんな起きました。午前2時就寝。

○愛聴盤○
♪ブラームス/交響曲第2番
 みんな退院してしまって、風通しのよくなった病室に日が差し込む
 そんな今日のような音楽。すがすがしい。
♪チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」
 ああコンサートに行きたいなぁ、そんな気になってくる。
 最後は雑音に紛れて聴き取れなかった。やっぱ生だよなぁ。
♪古今亭志ん朝/お化長屋、子別れ・下
 知らぬ間に本題に入っていることに後から気づいたりする。
 笑いに涙に、まさに名作名演。眠れないのを悲観する暇がない。
posted by stonez | 2006.02.11 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 網膜剥離の治療日記

網膜剥離の治療日記(入院9日目)

目覚めよく起床する。ってこんな書き出しできたの初めてかもしれない。問題の食欲はわずかばかり回復の兆し。のり佃煮ご飯がヒットし、半分まで食べられる。そして目の検査、順調。ここに来て初めて先生の口から「退院」の見通しが聞かれた。来週あたり卒業できるか。

お昼ご飯になるとまた食欲逆戻り。液体だけ摂取。と、そんなみじめな自分全開のところへ妻が叔母と叔父をともなって見舞いに訪れる。差し入れをたくさん頂く。叔父は血液のガンとも言われる悪性リンパ腫からのカムバックを果たした人。元気そうで、それが何より薬になった。自分も早く病院から出なくては。

今日は妻が産婦人科に検診に行った日。お腹の中の子供は着実に成長してきているようだ。そうこうして夕食の時間を迎えるが、食欲は相変わらず。あまりに悔しかったので妻に完食して頂く。せっかくのご飯がムダにならなかった喜び。この満足感からか、ここに来て初めて熟睡できた。但し深夜0時まで落語にハマってしまった。

○愛聴盤○
♪モーツァルト/ピアノソナタ第12番〜第15番
 爽やかな目覚めを昼まで持続させてくれる。心地良かった。
♪古今亭志ん朝/大山詣り、粗忽の使者、三軒長屋
 完全なミスだった。消灯した後に聴きはじめたのがいけなかった。
 やめとけばもっと寝られたのに。変な患者と思われなかっただろうに。
posted by stonez | 2006.02.10 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 網膜剥離の治療日記

網膜剥離の治療日記(入院8日目)

今日もまたもうろうと起床。さっそく体温を測ると、幸いにも36.5度と落ち着いてきている。一晩で峠を超えられたのはよかった。ただ相変わらず倦怠感と食欲不振。朝も昼も夜も牛乳、お茶、スープやみそ汁しか口にできないという有り様。親から「ご飯一粒も残さないように」と教育されてきたので、それはそれは痛恨の極み。遺憾この上ない。ごめんなさい。妻が差し入れで持って来てくれたリンゴをかじり、ゼリーで流し込む。あぁ食欲が恋しい。右目の腫れはだいぶひいてきた。

午後の体温測定では37度。まだ安定していない。夜しっかり寝たいから昼寝しないようにと思うがゾクゾクする→布団にもぐる→熟睡、という負のスパイラルに陥っている。そして夜を迎える。いつもなかなか効果の出ない眠剤、今日はそれを飲まなかったけど、意外にも自然に眠りにつけた。ただ、ひどい下痢になった(お食事中の方すみません)3、4回トイレに起きた。

○愛聴盤○
♪ベートーヴェン/交響曲第1番
 夜になってようやく音楽を聴く気になった。
 音楽ってこんなに良いものかと久々にこみ上げた。
♪スガシカオ/Clover
 夢のように朝になって痛みなんて全て消えてほしい・・・
posted by stonez | 2006.02.09 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 網膜剥離の治療日記

網膜剥離の治療日記(入院7日目)

相変わらず寝覚めの悪い朝を迎えております。目というよりも頭が痛いのが嫌なところ。目の方はもうまばたきしても痛みが走らなくなりましたが、涙はよく出ます。変化が出たのは食欲。ご飯を残すのはプライドが許しません(笑)から、お茶と牛乳で一気に流し込む。昼食も然り。飲み薬が食欲に影響したのか?

○愛聴盤○
♪チャイコフスキー/弦楽セレナーデ
 冬の厳しさも、それを遮る部屋の暖かさも、
 全てがここにある。
♪ハイドン/交響曲第101番「時計」
 今度は気分を替えて時間に身をまかせる。リズムの中に入っていく。
♪ブラームス/ピアノ協奏曲第2番
 ゆっくり気長にいきなさいよ。元気出しなさいよ。そう言ってくれる。

午後、用事を済ませた妻が見舞いに来る。ガーベラに雪柳が添えられいい感じ。ところで、午後の測定で37.1度だった体温は、夕方になると悪寒まで感じるようになってきた。体温は37.5度。氷枕と電気毛布が追加される。その後も体温は上昇を続け38.2度、38.3度を記録。インフルエンザの疑いありとのこと。身重の妻は大事を取って帰される。夕食は実物すら見ていないが後から「おでん」だったことを知る。弱り目にたたり目、まさにそんな感じ。

さっそくインフルエンザのチェックを行うも、辛くも陰性ということで院内感染?の難を逃れる。ただ倦怠感、食欲不振、頭痛という3点セットにより何もできずベッドにもぐる。眠剤を服用するも途中で目覚めてしまった。寝苦しい一晩。
posted by stonez | 2006.02.08 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 網膜剥離の治療日記

網膜剥離の治療日記(入院6日目)

目覚めると少し頭痛がある。食欲は下降気味だけど一応食べきる。この頭痛のせいで、ぼーっとしながらベッドで過ごす。仕事前の時間を割いて妻がやってくる。そうそう、なんと女医さん1人と看護師さん1人が妻を「お母様」とのたまったのです。え?自分の母親?いえいえ嫁ですが何か?みたいなやり取りを看護師さんと交わしたことを妻に伝えるとショックを受けてしまった。

妻のために言っておきますと、2ヶ月後に出産を控えた妊婦ですし、おまけに院内でも風邪が流行っていて顔全体が隠れるようなマスクをしてるので、たぶんそのせいだろうと思料。妊婦さんの服ってどういうわけか若くないデザインなんですよね。なんでだろう。それとも自分が小学生に見えたのかしら。

そんなこんなで夕方にまた検査。どうしたのかなと思ったら、何と網膜付近にもう1ヶ所穴があいているのではと懸念されていたらしい。えっ再手術?ゾゾゾっ・・・ 直々に主治医先生が見て下さり、膜が重なってそこに血管があるのでそう見えたんだとかなんだとかで、結局大丈夫とのこと。最悪の事態でなくてよかった。

そういえば今日は雪が降ったらしいけど、日中ポカポカですぐ溶けてしまったみたい。自分のベッドは窓側でなく通路側にあるため見てなかった。入院してからずっとお天気の毎日です。おやすみなさい。眠剤を飲んで就寝。でも頭痛がひどくて寝ることに集中できず。

○愛聴盤○
♪R.シュトラウス/家庭交響曲
 ホルンの音色はやっぱりいいなぁ。あぁ早く家に帰りたいなぁ。
♪ベートーヴェン/交響曲第8番
 束の間、一瞬にして病棟じゃないどこかの楽園に連れ出してくれる。
♪ドヴォルザーク/弦楽セレナーデ
 またまたここに辿り着いてしまった。帰るべき場所という気がしてきた。
posted by stonez | 2006.02.07 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 網膜剥離の治療日記

網膜剥離の治療日記(入院5日目)

毎度寝つくのが遅いもので、起床時間になっても起きられない。なので午前8時までふたたび眠りに落ちる。朝食で起こされる。今日の食事も普通に完食。今日から点滴に代わり、食後に飲み薬による抗生剤と胃薬の投与が始まる。

今日は手術後4日目にして、ようやくタオルで身体を拭くことを許される。ちょっとだけ清潔になれるけどどうせなら風呂に入りたいよなぁ、などと思いながらも私を担当してくれる看護師さんが背中を拭いて下さる。あぁやっぱり温かくていいかもしれない。看護師さんと話していて、彼女が新婚さんであることを知る。ディズニーランドのミラコスタで挙式されたとのこと。本物のディズニー好きだ。自分もTDLでバイトしたことがあるので色々盛り上がる。

今日も検診。右目視力は0.5。痛みはだいぶ和らいできたけど依然涙もろい。と言っても勝手に出て止まらないだけです。そこへ「うーん、右目の視力は0.1を切るかもね」と担当の福本先生が衝撃発言!。えーそりゃ完全にガチャ目じゃないですか。左が1.5で、右が0.05とか。うわぁテンション下がるなぁ。メガネ屋さんに行ったら「あ、左目だけフレームにレンズ入れないでね」とか言うんですか。しょんぼりついでに、別の先生に睡眠薬の処方をお願いする。今日から痛みの緩和よりも眠りを重視しようというわけです。そろそろしっかり寝たい。

昼間は寝ないで夜にそなえる。「まだベッド上で安静ですよ」という戒律を破って別フロアの売店へ。500円はちと高いなと思いつつも耳栓を購入、夜にそなえる。その甲斐あって注目の消灯後は、夜中3時に一旦目覚めるもほぼ眠れた!

○愛聴盤○
♪フォーレ/レクイエム
 この気分がぴったりなのかも。今の等身大の自分が見えてくるような。
♪古今亭志ん朝/井戸の茶碗、今戸の狐(いまどのきつね)
 この時だけは個室であって欲しいと思う。変な患者だと思われたかな。
 なんだかオチがわかっているのに笑いがやめられない止まらない。
♪ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」
 無性にこのメロディーに触れたくなった。
 今思うと、これを寝る前に聴いたのは正解だったのかも。
posted by stonez | 2006.02.06 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 網膜剥離の治療日記

網膜剥離の治療日記(入院4日目)

起床。一斉に照明が灯されるのは、寝不足の自分にとってはたたき起こされる気分。その流れで体重測定に呼ばれる。普通。ベッドに戻ってまたうたた寝したあと朝食。近くのおじいさんのAMラジオから「音楽の泉」なる番組が聞こえてくる。曲目はブラームス作曲、弦楽五重奏曲第2番。ブラさんは何でこんな厚みのある豊かな音色の音楽をシンフォニーにしなかったのだろう。小さなラジオの貧弱な音だったけど、豊かな音の重なりあいが充分伝わってきた。

そしていつもの診察。このときの先生の指示、ハイ上見て、ハイ右見て、とたくさん目を動かすのが痛くってちと苦痛。戻ってからの点滴は今日で終わり。病室の窓から陽が差し込んでくる良いお天気。そういえば入院してからいつもお天気だなぁ。部屋でのんびりするだけなら雨の日なんて結構好きなんだけど、これじゃあ外に飛び出したくなってしまうよ。窓から富士山が見える。だいぶ遠いけどやっぱり立派なもんだなぁとか思いながら、補聴器「ピー」のおじいさんとお話する。若いのに大変だなぁ、と気遣ってくださる。耳が遠いのでなかなか会話がかみ合わないんだけど、ほのぼのする明るいひと時。

昼前に妻がやってきて一緒に食事。妻にはいつもながら頭が下がる。大部屋とはいえ一人で黙々と食べる食事は味気ないもんですから。午後は妻が仕事の書類書きなどをするかたわら、のんびりとうたた寝して過ごす。のどかな時間。まあ夕食後に妻が帰ってまた一人の世界になった時の孤独な感じとのギャップが凄い。夜はいつもの薬と枕をもらうんだけど、やっぱり寝つけない。午前3時半くらいまで記憶がある。眠れずにぼんやり周りを見渡すと、ここが独房のように思えてくる。

○愛聴盤○
♪ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第2番、第5番
 朝食が楽しみになってくる。今日一日まあのんびり行こうという気分。
♪古今亭志ん朝/愛宕山、宿屋の富
 叔母の差し入れ。一流の噺家というのは景色が浮かんでくるから凄い。
 そこに行ったこともないのに。その時代も知らないのに。
♪柳家小三治/文七元結(ぶんしちもっとい)
 本当に涙がこみ上げるよ。なんだか入り込みすぎて次がどうなるのか
 気になって気になって笑えなかった。生で見たいもんだなぁ。
♪ブラームス/ドイツ・レクイエム
 どこまでも続く地平線。染み一つない空。広がる大地。
 その向こうからそそがれる音色。これ以上ないスケール。
posted by stonez | 2006.02.05 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 網膜剥離の治療日記