サティ/太った木の人形のスケッチとからかい

Appleから新しいPowerBook、じゃなかった、MacBookが発売されましたが、久々私にヒットです。13インチワイドの黒、やばいです。先月の残業代でいけないこともないのですが、全然余裕ないし・・・って何ちゅう残業やねん(←ツッコミ)

それはさておき、今日はエリック・サティの誕生日です。思えば去年の今日もサティでエントリーしていました。それによると今年は生誕140年なのですね。今回もフィリップ・アントルモンのピアノで、短い3曲からなる曲集『太った木の人形のスケッチとからかい』です。

それにしても、名前からしてシュールですよねぇ。『太った木の人形のスケッチ』までなら辛うじてイメージが湧かないでもないのですが、いや聴いてもやっぱり湧きませんでしたが(笑)。2曲目の「やせた踊り」という名前もヘンです。太ったりやせたり。そもそも彼の曲にはそういうユーモラスな名前が多いですが、まあ曲名そのものにあまり捕らわれる必要はないのかもしれませんね。

曲の方はというと、日常と非日常の間ををふわふわ行ったり来たりしつつ、空気のように自然に耳に収まります。アントルモンの演奏は甘くて美しくて、フランス語のささやきみたいです。そして至るところに散りばめられたサティ流のパロディ。このあたりが『からかい』なんでしょうか。

3曲目の「スペイン」を聴いたとき真っ先に、”あっ、これシャブリエのスペイン”と思いましたがそれもそのはず、サティがドビュッシーやシャブリエのスペイン趣味を皮肉ったものなんだそうです。他にも1曲目の「トルコ風のチロル舞曲」では、モーツァルトのトルコ行進曲をもじっていて遊び心満点。

フランス系ピアノ曲はクセになりますね・・・
posted by stonez | 2006.05.17 22:38 | Comment(4) | TrackBack(0) | 音楽 - 器楽曲

スメタナ/連作交響詩「わが祖国」より「ヴィシェフラト(高い城)」

今日は「プラハの春」音楽祭のオープニングコンサートが行われる日。この日に決まって演奏されるのは今日命日を迎えたチェコ音楽の父、スメタナ作曲の交響詩「わが祖国」です。このチェコでの世界的な音楽祭は1946年の春から行われていて、毎年世界中から多くのファンが訪れるそうです。

そして、この「プラハの春」音楽祭の歴史の中で屈指の出来事として語られるとすれば、それは1990年の今日、スメタナホールにて行われたラファエル・クーベリックと名門チェコ・フィルハーモニー管弦楽団によるオープニングコンサートではないでしょうか。

クーベリックは、この「プラハの春」音楽祭の創立に関わり第1回のオープニングを指揮していますが、1948年に共産化したチェコから亡命。以来西側で活動を続け、チェコの民主化によりようやく祖国への復帰がかなったという背景があります。日本でも当時随分と話題になったようですね。

今日は当時の「わが祖国」のライヴ盤から、1曲目ヴィシェフラトです。吟遊詩人の美しいハープではじまるメインテーマは、昔々のおとぎ話がはじまるような風情。この澄んだ音色の向こう側には、聴衆が固唾を飲んでクーベリックに視線を注いでいる様子、緊張感に包まれた静寂があるように感じられます。

そして曲のタイトルでもある、モルダウ川のほとりにそびえる古城にまつわる過去の輝かしい栄光が気高く語られます。しかしそれも束の間、やがて険しい戦いに飲み込まれていく・・・。これはスメタナが残したかったチェコの歴史そのもののようでもあります。演奏からもこの苦難の道を思わせる渾身の描写が深く心に入ってきます。

再びハープによって追憶のテーマが奏でられ、高らかに管楽器が鳴り響いた時、そこには廃墟と化した城のほかに、その先への希望がにじみ出てくる何かがあります。そして、帰ってきた巨匠とそれを待ち望んだ聴衆たちとの充実した空間へと帰っていきます。
posted by stonez | 2006.05.12 18:46 | Comment(7) | TrackBack(2) | 音楽 - 管弦楽曲

チャイコフスキー/スラヴ行進曲

またまた更新が滞っております(^^ゞ
仕事に一旦メドがついたので、GWは我が子に会いに行ってきました。子育てはこれまでに、抱っこ、おむつの交換、哺乳ビンでの授乳、そして意外に重要なゲップを出させること、などをマスター(?)しましたが、今回新たに「入浴」にチャレンジ。水を飲ませるなど多少のミスがありましたが、妻のアドバイスで少しずつ覚えております。日々成長する息子とともに私も少しは成長できたらなぁ、という感じです。

さて、いつもお世話になっているみー太さまのブログにて、昨日がブラームスとチャイコフスキーの誕生日だったことを知りました。ビッグネームが重なりましたね。ブラームスは先日エントリーしましたので、今日はチャイコフスキーです。スラヴ行進曲 op.31。演奏は、ロリン・マゼール指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団。

この音楽は、1876年に起きたブルガリアの民族運動に単を発するロシアとトルコの戦争(露土戦争)で負傷したセルビア将兵への慈善音楽会のためにチャイコフスキーが作曲した、とあります。とにかく短い時間の中に戦争の挽歌あり、民族音楽あり、ロシア国歌ありと盛りだくさん、おまけに迫力満点とあってコンサートでは盛りあがるのではないでしょうか。

私の印象では、マゼールはこういったタイプの音楽を非常に得意としていて、聴き手のツボを心得ているように思います。テンポは気持ち早めでスムーズ、なおかつどんどん生気を増していく演奏。もちろんそれをVPOのきっちり構築されたアンサンブルが支えていることも大きいでしょう。

この演奏から戦争の重苦しさも充分伝わってきますが、何よりも完璧なメロディを惜しげもなく散りばめたチャイコフスキーの凄さが特に印象に残ります。
posted by stonez | 2006.05.08 23:35 | Comment(4) | TrackBack(0) | 音楽 - 管弦楽曲