町に群響がやってくる、ということで部屋の片付けも、就職活動も、何もかもとりあえず今日はお休み。息子を実家に預けて妻と行ってきました。今回は山形交響楽団でもおなじみ、才気あふれる若きマエストロ飯森範親さんです。
<日時・場所>

2009年2月8日(日)
利根沼田文化会館 大ホール(群馬)
<曲目>
モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ホ短調
(休憩)
シベリウス/交響詩「フィンランディア」
エルガー/愛のあいさつ
ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ
ブラームス/ハンガリー舞曲第1番ト短調
ドヴォルザーク/スラヴ舞曲第10番ホ短調
シュトラウスII世/ワルツ「美しく青きドナウ」
ボロディン/歌劇「イーゴリ公」より「だったん人の踊り」
(アンコール)
ハチャトゥリアン/組曲「仮面舞踏会」よりワルツ
<出演>
指揮:飯森 範親
ヴァイオリン:米元 響子
管弦楽:群馬交響楽団
本当に、地方公演のためによく考えられたプログラムでした。まず前半では、名刺代わりに山響との活動でも知られるノンビブラートのモーツァルトを、続いてメンコンを聴かせます。メンデルスゾーンは今年メモリアルイヤーを迎えた旬な作曲家ですし、作品の知名度も抜群、しかも楽章間に拍手の余地がない(これポイント・笑)。まさに三拍子揃った素晴らしいチョイスですね。
後半は、飯森さんの解説つき「音楽によるヨーロッパ旅行」という趣向で、フィンランド→イギリス→フランス→ドイツ→チェコ→オーストリア→ロシアと、雰囲気たっぷりの小品を次々に繰り出してお客さんを飽きさせません。おまけにアンコールはもう一つロシア、しかも浅田真央ちゃんでおなじみ仮面舞踏会でサプライズ、という具合です。
そんなわけで演奏ですが、最初のモーツァルトでは重厚な群響サウンドが飯森さんによって颯爽と料理されていく感じがまず新鮮でした。メンコンでも比較的きびきびとしたテンポをベースにしながら、あたたかく米元さんのヴァイオリンを引き立てていきます。米元さんは、技巧的でありながら音色がなめらかで瑞々しかったのが印象的で、今後が楽しみなソリストさんでした。

そして、音楽によるヨーロッパ旅行はオーケストラの本領発揮、ここでも心地よいテンポに乗ってダイナミックな演奏を楽しみました。シベリウスでは熱気が、エルガーでは甘美さが、ラヴェルでは翳りが、ブラームスでは奔放さが、ドヴォルザークでは悲哀が、シュトラウスではみなぎる自信が、そしてボロディンでは幻想と興奮がそれぞれ思い出されます。まさに飯森さんと群響によるひと時の旅行、堪能しました。
これだから生演奏は最高、そんなことを改めて思ったコンサートでした。就職を決めた暁にはまた聴きに行きたい、と思わずにはいられません。最後に、写真は実家でやりたい放題だった息子です(笑)
posted by stonez | 2009.02.09 02:27
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音楽 - コンサート