メンデルスゾーン/交響曲 第5番「宗教改革」

私事で恐縮ですが、妻が妊娠しております。ただいま6か月ということで一応安定期に入りました。ようやく授かった命、これから家族が増えることへの喜び、父親としてちゃんとやっていけるかという不安などなどありますが、とても楽しみです。今はとにかく無事に生まれてきて欲しいという事だけです。

今日はメンデルスゾーン作曲、交響曲第5番 二長調 Op.107「宗教改革」です。この音楽には思い出深いエピソードがあります。去る11月5日に行われた千代田区のオケフェスに行ったときのこと。いつもお世話になっている、おさかな♪さん所属の千代田フィルハーモニー管弦楽団が、このメンデルスゾーンの交響曲第5番の第2楽章を演奏している時に、妻が生まれて初めての胎動(たいどう)を感じたのでした。

そのとき妻は、本当に子供が動いたかよく分からないと言っていましたが最近では頻繁に胎動を感じるようになり、あれが最初だったと確信したようです。私や妻だけでなく、おなかの子供にまでインパクトを与えたあの演奏は生涯忘れられないものとなりそうです。

この交響曲第5番「宗教改革」は、メンデルスゾーンがわずか21歳の若さで作曲した、タイトル通り「宗教改革300年祭」のための音楽です。ただ式典での演奏は遂にかなわず、初演こそ行われたもののお蔵入りとなってしまいました。そして彼の死後に出版されたことから交響曲の番号は最後の5番目となっています。この演奏を、今回はクラウディオ・アバド指揮/ロンドン交響楽団で聴いてみました。

まず、第1楽章の厳かな序奏のあと、弦楽器だけで奏でられる「ドレスデン・アーメン」と呼ばれる非常に静かで美しいフレーズと、毅然としたメインテーマのコントラストにしびれます。そして、第2楽章の天国のような暖かさと躍動感!。さすが胎児を動かすだけのことはあります。また、神秘を感じさせる弦楽器の美しい第3楽章。フィナーレは、ルターが作曲したコラール「神はわがやぐら」のフレーズで始まり、プロテスタントの勝利を宣言するかのような堂々とした存在感。

この音楽は、たどった経緯がもったいなかったと思います。扱ったテーマがテーマなだけに厳粛で品がありますし、何よりも比較的短い演奏時間なのにこの満足感。やはり時間の長い短いではないと痛感する素晴らしさです。

当時の作曲家としては例外的に裕福な家庭で才能を開花させたため、逆境を乗り越えるような「迫力」や「壮大さ」を感じる音楽が少ないといわれるメンデルスゾーン。ただ彼はプロテスタントだったもののユダヤ人だったために、当時のドイツでは随分肩身の狭い思いを味わったようです。この交響曲第5番の境遇などはその一例といえるでしょう。

だからこそ、彼の音楽が平和的で気品のある美しさに満たされていても不思議ではないように思います。
posted by stonez | 2005.12.09 12:55 | Comment(13) | TrackBack(2) | 音楽 - 交響曲
この記事へのコメント
それはおめでとうございます。
楽しみですね。
女の人にとっては生涯最大の仕事になります。
気遣ってあげてくださいね。
Posted by ensemble at 2005.12.09 13:32
ensembleさん、コメントどうもありがとうございます!
本当にそうですね。男である私は女性の苦労を知らないわけですが、できるだけ協力して無事に出産できるようにと思っています。
本当に楽しみです、ありがとうございます(^^
Posted by stonez at 2005.12.09 13:51
♪〜祝〜 こうのとりさん来訪 〜♪〜☆〜♪
素敵なstonezさんご一家になると思います^^。
将来、ご家族で音楽を楽しめたらまた楽しいですね。お父さんの健康も大事な時期になるかと思いますので、あまりムリなさらないよう^^。
そして、楽しいクリスマスになりますように♪
Posted by おさかな♪ at 2005.12.09 22:16
おめでとうございます。
お腹の赤ちゃんが記念すべき1曲に出会えた瞬間・・・、読みながら感動してしまいました〜。すでに音楽一家ですね♪
Posted by カンナ at 2005.12.09 22:57
こんばんは。
おめでとうございます。
モーツァルト生誕250年の年に生まれるんですねえ。間違いなく楽才豊かなお子さんになりますよ。
でも、これからが大事な時期になるので、奥様を大切にしてあげてくださいね。
(私が偉そうに言うのも変ですが・・・)
Posted by romani at 2005.12.09 23:39
おさかな♪さん、どうもありがとうございます!
あのコンサートフェスティバルでの演奏は、本当に印象的でした(^^ゞ やはりCオケの演奏は素晴らしいですね。子供ができると、しばらくは自由にコンサートに行けないかもしれませんが、サマコンのように子供も連れて行けるような機会を楽しみにしています。おさかな♪さんも、楽しいクリスマスになりますように!
Posted by stonez at 2005.12.10 02:35
カンナさん、どうもありがとうございます!
今読み返すと、恥ずかしくなってしまうような読みにくい文章だなぁと思いました。お褒め頂き、本当に嬉しく思います(^^ゞ このブログを始めるようになってから、今までにはないほどクラシックに興味が湧くようになりました。ただ、聴く専門の素人ですので間違っていたらツッコミを入れてくださいね!
Posted by stonez at 2005.12.10 02:43
romaniさん、コメント&TBありがとうございます!
そういえば、エントリーしたのに忘れていましたがモーツァルトイヤーでしたね。私にとっては、まだまだモーツァルトの深いところは未知の世界ですので、ついでに子供にも聴かせながら楽しみたいです。ただ、鳶は鷹を生みませんので(^^ゞ とにかく母子ともに健康で、元気に生まれて育ってくれさえすればなと思っています。ありがとうございます!
Posted by stonez at 2005.12.10 02:52
遅ればせながら、おめでとうございます。奥さんにたくさん気遣ってあげてくださいね。
丈夫な元気なお子さんが生まれることを祈っております。
Posted by yurikamome122 at 2005.12.10 20:41
yurikamomeさん、コメントどうもありがとうございます!
暖かいお言葉、本当に感無量です(^^ゞ できるだけ協力していきたいと思います。出産後はしばらくバタバタするかもしれませんが、神奈川フィルのコンサートには度々足を運べればなと思っています。またお会いできる時を、妻共々楽しみにしています!
Posted by stonez at 2005.12.11 00:33
stonezさん、おめでとうございます。
楽しみですね。
元気なお子さんが生まれますように。
Posted by mozart1889 at 2005.12.11 07:33
mozart1889さん、あたたかいコメントありがとうございます!
そうですね、私たちにとっても元気が一番の願いです。今はそのための準備や体調管理をしっかりやりたいと思います。あとは楽しみに待つのみです(^^ゞ どうもありがとうございます!
Posted by stonez at 2005.12.11 23:36
もうこのコメントは間に合わないかな?
2009年5月31日に(東京都)中央区交響楽団の定期演奏会にチャイコフスキー宗教改革・真夏の夜の夢を演奏します。指揮者がまた素晴らしいのでよろしければいらしてください・・・石毛保彦という栃木出身の医師であり子供のころから大好きなバイオリンで磨かれた感性と、心療内科医として第一線でやってこられた経験が、彼の繊細で大胆でかつ温かくエネルギッシュな音楽観世界観を見出しています。アマチュアオケでもここまで作り上げられるところがより感動します。
。もうお子様は4歳くらいになられたのでしょうか?お子様もきっとある程度静かに聞ける子は問題なくo.kなのでぜひご一緒に聞きに来てください。
Posted by ruirui at 2009.05.28 21:56
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