マーラー/交響曲 第4番「大いなる喜びへの賛歌」

いつもお世話になっているおさかな♪さんから先日いただいたコメントで、今までエントリーしようと思いながらまだだったマーラーの曲を思い出しました。交響曲第4番 ト長調「大いなる喜びへの賛歌」です。

これまで少しずつツマミ食いしてきたマーラーの交響曲ですが、おぼろげながら感じているのは、まずスケールの大きさ・迫力が桁違いで楽しい。そして場面展開が型にはまっていないので飽きない(途中で置いていかれることはあります)。それから楽器や合唱の使い方が変わっていて目(耳)を引く。そんな中に美しい「歌」が散りばめられている。等々・・・

マーラーの音楽は、彼自身の感情のおもむくままに展開されていき、しかもその感情が適度に盛り上がってメリハリを生んだりしているので、実際には気軽に聴きやすいのかもしれませんね。このあたり構成的にはベートーヴェンの音楽とは正反対のようですが、聴いているこちらを圧倒する説得力があるという点では共通していると思います。

この第4番は、マーラーの交響曲の中でも演奏時間が一番短いので(それでも1時間弱!)、最もとっつきやすい1曲といえるかもしれません。曲は「神の見守る天上界の素晴らしさを、子供(ソプラノ)が歌い上げる」という第4楽章が中心にあって、その前の各楽章はそれぞれ思い思いにそのための伏線を張っている、と想像しながら聴いています。ソプラノはキリ・テ・カナワ、サー・ゲオルグ・ショルティ指揮/シカゴ交響楽団による録音から。

カナワのソプラノは艶やかな美しさをたたえていますし、サー・ジョージは輪郭のくっきりとした音色を、溌剌としたストレートな味付けで演奏させています。それなのでどちらかというと、ふわっと天上から光が降り注ぐというよりは、地上界にいてその光を体いっぱいに浴びている、という感覚に近いかもしれません。

マーラーの第4番、コンパクトにまとめられた中にもマーラーの創り出す世界を十分楽しめる音楽です。
posted by stonez | 2006.06.24 14:55 | Comment(12) | TrackBack(3) | 音楽 - 交響曲
この記事へのコメント
マーラーの四番の交響曲は、初めてマーラーに接した曲でした。LP一枚ですむ、というまったく同じ理由だったと記憶しています。上の子が小さいときは、子守歌がわりに聞いていました。だいぶ前の記事ですが、よければ読んで下さい。私はほぼ子育てを卒業したわけですが、現役の若いパパの役に立つところもあるかもしれませんね、もしかすると。
Posted by narkejp at 2006.06.24 21:38
こんばんは。
マーラーの4番は、一連のシンフォニーの中でも異質なくらい愛らしい曲ですよね。
ちょっと疲れ気味のときに聴くと、私の場合、医者の薬よりもよく効くようです。(笑)
Posted by romani at 2006.06.24 23:08
昔、お昼のNHKクラシックアワーのテーマ音楽でした。最初の鈴の音です。あの頃ですからライナー、シカゴの録音でしょうね。油絵のようなマーラーの曲の中でこれは水彩画だという表現がありました。天国から時々下界の混沌さを垣間見るような3楽章が白眉だと思っています。
Posted by よし at 2006.06.25 09:45
おっしゃるように第4番は、マーラーの交響曲の中では、これでも短い方の部類ですから!たしかに私もとっつきやすいほうの曲にはいります。
久し振りにまた一度聴いてみたいと思います。
Posted by アスカパパ at 2006.06.25 12:06
narkejpさん、いつもありがとうございます!
なるほど、確かにLP一枚に収まりますね。それにお子様への子守歌、いいアイデアですね。この音楽にはどことなくファンタジーを感じます。鈴の音色や美しい歌声、メロディもおとぎの国の音楽という感じがします。というわけで、さっそく子供が寝ている横でこの4番を楽しんでいます(^^ゞ TB頂きましたエントリー、さっそく楽しませて頂きますね!
Posted by stonez at 2006.06.25 20:34
romaniさん、いつもありがとうございます!
そうなんです、おっしゃる通りですね。ちょっと変な例えかもしれませんが、ディズニーランドのアトラクションを楽しんでいるような気分にさせてくれるところは、この音楽ならではでしょうね。もしかしたら、これがマーラーの魅力なのでは?と思いながら聴いています(^^ゞ 疲れた時に気軽に現実逃避(笑)ができる魔力を秘めた薬、という感じでしょうか。
Posted by stonez at 2006.06.25 20:40
よしさん、いつもありがとうございます!
冒頭の音色は印象的だなと思っていたのですが、テーマソングに使われていたことがあったんですね!妙に納得してしまいました。同じシカゴ響ということになりますが、ライナー盤聴いてみたいですね。ショルティとの演奏とは随分違うのではないかと想像しています。
ところで、絵画で例えたお話は興味深いですね。確かに千人とか復活とかは油絵という感じが凄くしますし、この4番とは違う空間を持っていますね。私も諦観すらにじみ出ているような3楽章の音色は大好きです(^^
Posted by stonez at 2006.06.25 20:47
アスカパパさん、いつもありがとうございます!
この演奏時間による取っつきやすさは重要な部分ですよね(^^ こういう音楽を楽しみつつ、マーラーの深い部分にどんどんはまり込んでいくという楽しみもありますね。私はマーラーの音楽はまだ聴いていない音楽が結構ありますので、じっくり楽しみたいと思います!シンフォニーの元になった歌曲などもありますものね。TB頂いた記事楽しませて頂きます!
Posted by stonez at 2006.06.25 20:53
指揮者・オケ・ソリストのどれを取っても名盤間違いなし♪ という感じで、良いなぁと思いました。しかも、ジャケットがどこか癒されますね。

シカゴ響の金管って、本当に上手!!!
まさにマーラー向きだなぁ〜って思います。
いつかシカゴ響の生演奏を聴けたらいいな。
Posted by おさかな♪ at 2006.06.26 11:43
おさかな♪さん、コメントありがとうございます!
なるほど、確かにピンと張りつめた金管の音色は印象に残りますね。この演奏を聴いていて、マーラーってどこの断片の音色でも聴いていて楽しいな〜と感じます。他の音楽にはない、独特の面白さも魅力なのかも、と思いました(^^
ジャケットはシンフォニックですね、結構インパクトに残るデザインでした。
Posted by stonez at 2006.06.27 02:09
stonez様 こんばんは
ご無沙汰しております。キリ・テ・カナワ女史の歌声が聴けるこの演奏は、以前から気にしてました。最近アバド氏の旧盤を聴いて、再びこの曲に目覚めてしまいました。
 素敵な演奏のようですね。是非聴いてみたいと、stonez様の貴記事を拝見させて頂きました。
Posted by みー太 at 2006.07.01 18:29
みー太さま、コメントどうもありがとうございます!こちらこそご無沙汰してすみません。私の場合は、結構ヘッドフォンステレオで楽しむ時間が多いのですが、この演奏は音の表情がしっかりしていて聴きやすく、周囲の雑音に消されにくい(笑)ところも魅力です。最近よく楽しんでいます。カナワさんはこれが初めてですが、堂々と落ち着いたソプラノでこれまた聴きやすいです。
Posted by stonez at 2006.07.02 16:26
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