ベートーヴェン/交響曲 第4番

先日所用で渋谷に立ち寄ったついでに、ぷらっと足を伸ばしたHMVで発見しました。前から気になっていた、ヘルベルト・ブロムシュテット指揮/シュターツカペレ・ドレスデンによるベートーヴェン・シンフォニーのコンプリートBOX、5枚セット + 1990円也 + 給料日明け ⇒ 即買いして参りました。輸入版で解説書とかは一切ありませんが、この際ベト様には不要でしょうということで。

で、待ちきれずにザザっとひと通り楽しんでみましたが、非常にまとまりのあるアンサンブルというのが第一印象。テンポは基本的には中庸。奇をてらわない堅実さは以前テレビで見たブロムシュテットのイメージと重なります。そういうこともあってか、特に偶数番の曲などを中心にグイっと惹きつけられるものがあります。

ベートーヴェンの交響曲第4番 変ロ長調 Op.60もそんな一曲。『英雄と運命の巨人にはさまれた、美しいギリシャの乙女』とシューマンが例えたこの音楽。ブロムシュテット・SKDは、じっくりときめ細かい序奏を聴かせますが、ひとたびエネルギーを放出した後は、息切れすることなく鮮やかな疾走感で駆け抜けます。この速さはちょっと意外でしたが、お見事!当時プライベートが順調だったというベートーヴェンのウキウキ感そのままに、という感じです。

もちろん、これまた上機嫌のうちに書き上げたであろう第2楽章も、伸びやかな明るさで。SKDサウンドはこういうところでこそ本領発揮。綺麗なものをより美しく感じさせる丁寧な音作りはさすがです。それに、こういう緩徐楽章で気分を徐所に盛り上げていくティンパニの使い方などベートーヴェンらしさも堪能。

元気に上がったり下がったりする第3楽章は、性急にならずに楽器それぞれの音を十分に鳴らし、小刻みな速い動きのある終楽章では、テンポアップさせてラストならではの高揚感を引き出していく。そんな快活さが前面に押し出されているところでも、個々の楽器がしっかりとまとまっていて、弦にしろ管にしろ1本の楽器として耳に届きます。

蒸し暑くなってくるとベートーヴェンはちょっときついんですが(゚ε゚;)、でもしばらく手が伸びてしまいそうです。そうそう、録音されたルカ教会の残響音が、音の豊かな広がりにこれまた一役買っていることも付け加えておかなければ。
posted by stonez | 2006.07.14 23:19 | Comment(8) | TrackBack(1) | 音楽 - 交響曲
この記事へのコメント
ベト4いいですねぇ。ベートーヴェンでは一番好きです。昨日はアインザッツでアーノンクール盤を聴きました。
ブロムシュテット盤安いですね。僕も買おうかな。
Posted by リベラ33 at 2006.07.15 05:48
ブロムシュテットのベートーヴェン全集はどの曲も素晴らしい出来ですね。LP時代からの愛聴盤でしす。7枚組限定盤1万円也・・・・CDで買い直したときに2000円もしないので大変ショックを受けましたが。
この4番もしなやかなイイ演奏でした。ルカ教会の録音もエエですね。全集の中では6・7・9が好きです。
Posted by mozart1889 at 2006.07.15 05:59
ブロムシュテットのモノトーン調の演奏は大いにベートーヴェンのゲルマン魂を聴く喜びを味あわせてくれますよね。でも彼がサンフランシスコに行ったときの変わり様はビックリでした。あのドイツ魂はどこへ行ったのかと。オケの特色を引き出すのが上手なカペル・マイスターのようですね。もうかなりの高齢ですが、お元気でいらっしゃるのは心強いです。あと、この全集では7番が好きな演奏です。
Posted by yurikamome122 at 2006.07.15 20:18
リベラ33さん、いつもどうもありがとうございます。
以前、リベラ33さんのブログでベートーヴェンは交響曲でも協奏曲でも偶然4番が好きとおっしゃっておられたのが印象に残っているんです(^^ゞ アインザッツ楽しそうですね。いつか行ってみたいと思っているのですが。。。本当に行ってみたいお店です。
Posted by stonez at 2006.07.16 01:18
mozart1889さん、いつもどうもありがとうございます。
ブロムシュテット・SKD、そしてルカ協会での名演奏の数々は、これまでmozart1889さんのブログを拝見させて頂いて募るばかりでしたので、こうして実際にきいてみて大変満足しています。それにしても、LPでは1万円でしたか・・・素晴らしい時代になったのだとつくづく感じます。おっしゃる通り、これらの演奏には外れがありませんね(^^
Posted by stonez at 2006.07.16 01:21
yurikamomeさん、いつもどうもありがとうございます。
ゲルマン魂、なるほど確かに華やかさではなくて、硬派に丁寧に音を作って行く雰囲気は素晴らしい者がありますね。第7番はスピード感ばかりを追求しなくても、これだけ熱中できる音を作り出せるというところでも、私にとって価値のある演奏だと思いました。サンフランシスコに行ってからのブロムシュテットの演奏というのもぜひ聴いてみたいものです(^^
Posted by stonez at 2006.07.16 01:26
こんにちは。
今朝ラジオを聴いていると「今日はカラヤンの命日」と報じていました。
といったことから、手持ちの盤からカラヤンのベートーヴェン交響曲第4番を聴いてみました。
Posted by アスカパパ at 2006.07.16 18:05
アスカパパさん、いつもどうもありがとうございます!
16日はカラヤンの命日なのですね。お教えいただきどうもありがとうございます。何だかんだ言いながらも、やはり音楽を聴いていく中でカラヤンは避けて通れない存在という気がしますね。かくいう私も、最初に購入したCDはカラヤンのペール・ギュント組曲でした。カラヤンのこの第4番も偶然ありますので楽しみたいと思います(^^ゞ
Posted by stonez at 2006.07.17 13:05
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Tracked: 2006-07-16 18:00