ヴィヴァルディ/協奏曲集「四季」より「夏」

新しい季節を迎えるごとに取り上げてきたヴィヴァルディの協奏曲集「四季」も、今回で完結です。この音楽については、それぞれの季節を思わせるようなジャケットデザインのものを選んできましたが、最後を飾る「夏」Op.8-2 はこちらです。

ヴァイオリンはコンスタンツィ・クルカ、ハープシコードはイーゴル・キプニス、そしてカール・ミュンヒンガー指揮/シュトゥットガルト室内管弦楽団。 iTMSより。

この「夏」はヴィヴァルディの性格というか主観がよく表れていますね。太陽と青い海が爽快に描かれているのではなく、松の木が枯れてしまうほど暑くてくたびれたり(第1楽章)、ハエが飛び回ってうっとうしい(第2楽章)とか、巨大な嵐と”ひょう”のせいで農作物が倒れちまった(第3楽章)とか、もうこれでもかというくらいネガティブなオンパレード(笑)。彼にはそういう感情を抱かせる季節だったようです。

当時のイタリアと今の日本とでは多少事情は異なるでしょうが、それでもヴィヴァルディの感性の妙を感じるところではあります。聴いたままの雰囲気でいうと、台風接近で荒れた空模様となった今日の天気を想像させる曲調です。

今回の演奏家さんたちは私にとって初めてですが、弦楽器が前面に出て荒々しい自然の脅威をじっくりと、ちょっぴりシンフォニックに聴かせてくれて、ちょっと客観的な「夏」の嵐を楽しみました。

おしまいに自己リンクです。
 ヴィヴァルディ/協奏曲集「四季」より「春」「秋」「冬」
posted by stonez | 2006.08.09 22:34 | Comment(2) | TrackBack(1) | 音楽 - 協奏曲
この記事へのコメント
明るい長調の「春」から一転して暗い短調に変わる「夏」には急に違和感を感じる私です。
イタリアの夏は重苦しくて偶にはアルプスから突然の寒気も来るとも聞いたようにも思います。
第1楽章を聴いていると、なるほど、そういう気怠い夏が感じとれます。
向田邦子のドラマ『蛇蝎のごとく』で、この楽章の一部が流れてきますが。実によくマッチしていました。
第2楽章では、遙かに轟く雷鳴を聴かせるヴァイオリンの音が印象に残ります。
震えるようなトレモロが反復する第3楽章で終える暑苦しい「夏」でした。

ご無沙汰しているうちに、お子様すくすくとご成長されていますね。喜ばしい限りです。
暑さ続く折から皆様、御身御大切に。
Posted by アスカパパ at 2006.08.19 10:02
アスカパパさん、いつも感謝です。ありがとうございます!
おかげさまで、網膜剥離で入院したのが随分昔のことに思えるように、毎日がめまぐるしく変化しているのを感じています(^^ゞ
ところで、私もこの「夏」についてはヴィヴァルディの四季の中でも一番「おやおや?」と思うことが多かったですが、確かにすっきり晴れなくてジメジメ暑苦しいという、今のお天気の気分と合うかもしれませんね。このメロディを映画に使っているなんて、さすが向田邦子さんの映画だなと思いました。
毎日過ごし辛いですが、アスカパパさんもお身体ご自愛なさってくださいね。
Posted by stonez at 2006.08.22 21:35
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