怒濤の数日間が過ぎて、最初の週末を迎えた。弔問にいらしたお客様への挨拶で実家に顔を出したのを除けば、のんびり過ごした。やったことといえば、Amazonから届いたブラームスの弦楽四重奏曲全集(プラハ弦楽四重奏団)と、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲(諏訪内晶子のコンクール優勝記念ライブ)を聴いて、金魚に餌をやり、そしてひたすら昼寝したことくらいだろう。
祖父の葬儀を思い返してみると、確かに義父が言っていたように「祖父の人柄がにじみ出たいいお葬式だった」と思う。いただいた弔辞や弔吟から、祖父がどんな人だったのか、どんな人生を歩んできたのかが少し分かったような気がする。新たな発見もあった。
祖父が生前によく「生涯学習」を口にしていたが、その通り、詩吟の指導から薪割りや屋根の補修に至るまで、最後まで現役だった。やはり一時は死を覚悟した戦争での体験や、復員後に水害に遭ったことなどが人生観を変えたのだろうか。20年くらい前に祖父が書いた戦争体験の手記が残っているので、落ち着いたらじっくり読んでみたい。