ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲 第12番「アメリカ」

このところの雨で、だんだんと涼しさを感じるようになってきました。でも冷房が相変わらずの電車に乗って聴いたのは、ドヴォルザーク作曲、弦楽四重奏曲第12番 ヘ長調 Op.96「アメリカ」。パノハ弦楽四重奏団による演奏です。

異国情緒いっぱいの素朴で美しい音楽ですが、この音楽を最初に聴いた時、どちらかというと「アメリカ」より「中国」をイメージしました。それも煌びやかな宮廷を思わせる王朝時代風です。まあそれは、テレビか何かの作られた刷り込みかもしれませんが(笑)

作曲当時、ドヴォルザークは音楽院の院長としてアメリカに渡っていましたが、そこで関心を持ったネイティブアメリカンの民謡や黒人霊歌を作風に生かしつつ、チェコへの望郷の念もふんだんに織り込んで作曲されたようです。ちなみに、あの「新世界から」の第9交響曲も同じ年に作曲されています。

第1楽章。素朴だけれど豊かで伸びやかでどこか懐かしいメロディ。第2楽章。透明感があり、ドヴォルザークらしい心にしみる緩徐楽章。第3楽章。舞曲風のスケルツォ。時おり聴こえる小鳥の鳴き声が楽しい。第4楽章。より躍動感を増しつつも、中間部は一転して深い静寂に包まれる。

現在のチェコの代表的な弦楽四重奏団、パノハ四重奏団は、細やかで明朗な音色をもって率直に語りかけてくる演奏で、作品そのものの魅力が直接伝わってくるようです。彼らの大先輩にあたる、同じくチェコが生んだスメタナ四重奏団の哀愁をたたえた深い味わいとはまた違った魅力があります。
posted by stonez | 2006.09.14 01:57 | Comment(6) | TrackBack(3) | 音楽 - 室内楽曲
この記事へのコメント
ドヴォルザークの「アメリカ」は実にいい曲ですね。私はスメタナ四重奏団の古い録音でこの曲に親しみましたが、できれば録音の新しい演奏を聞きたいものです。パノハ四重奏団のCDは、第10番と第13番のものを聞いていますが、とてもいい演奏ですね。
Posted by narkejp at 2006.09.14 05:56
narkejpさん、コメントどうもありがとうございます!
実は私も、この「アメリカ」のデフォルトはスメタナ四重奏団なのですが、パノハ四重奏団は少し違った後味が面白くてエントリーしてみた次第です。特に2楽章あたりはスメタナのあたたかい演奏、パノハの透き通った演奏と、違いが出ていて面白いです(^^
Posted by stonez at 2006.09.15 05:19
ドヴォルザークの「アメリカ」は、聴いていると懐かしい気分になる名曲ですね。
パノハ四重奏団の演奏は未聴です。スメタナやイタリア、プラハSQで聴いてきました。
イタリアSQの演奏でTBさせていただきました。
Posted by mozart1889 at 2006.09.16 03:12
mozart1889さん、コメント&TBどうもありがとうございました!
本当にドヴォルザークは素晴らしいメロディを数多く生み出す天才だなとため息が漏れます(^^ イタリア四重奏団の演奏の様子、さっそく拝見したいと思います。ありがとうございます。
Posted by stonez at 2006.09.16 16:22
stonez様 こんばんは
先日はコメントを頂き、ありがとうございました。お陰様で変な書き込みは、とりあえず無くなりました。
 ところで室内楽を殆ど聴かない私でも、この曲は好きな曲です。stonez様ご紹介のパノハ弦楽四重奏団の演奏は聴いたことが無いのですが、聴いてみたいですね。
 苦手意識があるせいか、演奏家のお方も良く分からないのです。CD探してみますね。
今後とも、どうぞよろしくお願いします。
Posted by みー太 at 2006.09.24 20:04
みー太様、コメントどうもありがとうございます。落ち着かれたとのこと、本当に良かったです。こちらこそ今後ともよろしくお願いします(^^
ところで、私は室内楽をあれこれかじり出したのは最近ですが、この音楽には聴いてすぐに感じる魅力といいますか、懐かしさがありました。このメロディーメーカーぶりはさすがドヴォルザークですよね。パノハ四重奏団はたまたまお店で見つけてきたのですが、すっきりした聴き心地の良さがとても印象的です。
Posted by stonez at 2006.09.25 23:40
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