ウォルトン/オラトリオ「ベルシャザールの饗宴」

外の雨の音だけが聞こえてきます。明日もお休み。こんな充実した時間を使わない手はない(笑)。そこで、芸術は爆発だ!系の音楽をiPodで聴いています。家族をおこさないように。

その音楽は、オラトリオ「ベルシャザールの饗宴」。ブリテンと並ぶ20世紀イギリスの作曲家、ウィリアム・ウォルトンの作品です。

旧約聖書に登場するバビロン崩壊の物語を、3管編成のオーケストラに、2群からなる混声合唱団とバリトン独唱、それから吹奏楽に、果てはパイプオルガンまで動員して劇的に描く一大スペクタクルです。

巨大な迫力、いや破壊力が生み出されるクライマックスは、大きく2ヶ所。まずは、ユダヤ人が先代バビロニア王によってエルサレムを追われ、王都バビロンへと連行されてきてからの様子。今の王ベルシャザールによる傍若無人な振る舞いと、贅の限りを尽くした饗宴は、それはそれは豪華絢爛かつ退廃的。

2つ目はラストのハレルヤコーラス。その饗宴のさなか登場する謎の手が、王を裁く謎の文字を書き、その通りベルシャザールの死とバビロンの崩壊が訪れた時にやってきます。半狂乱と化した大合唱、そしてそこにある全ての楽器が音を発しているだろうエキサイティングな様子は、自由を取り戻したユダヤ人のこの上ない喜び大爆発なのでありましょう。

それにしても、不安、怒り、傲慢さ、不穏、熱狂といった感情や、時には王の死を示す叫び声まで上げる大合唱と、かつての手兵をはじめとした効果抜群の大編成をラトルは整然とまとめ上げ、それを力の限りぶつけてきます。さながら洗練されて勢いを増したマーラーのようでした。

ウォルトンは、クラシックだけでなく映画音楽の作曲家としても活躍したそうです。どうりで納得しました。ちなみにカラヤンは、この作品を「20世紀最高の合唱作品」と言ったそうですが、確かにカラヤン好きそう(笑)

■演奏・録音
指揮:サイモン・ラトル
演奏:トーマス・ハンプソン(Br)
   バーミンガム市交響楽団
   バーミンガム市合唱団
   クリーヴランド管弦楽団合唱団
録音:1997年 シンフォニー・ホール、バーミンガム
posted by stonez | 2006.09.18 01:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 - オペラ・声楽
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