モーツァルト/ピアノ協奏曲 第12番

ここしばらくは日本橋にある客先へ通っていましたが、移転に伴って先週末で終了となりました。写真は夜の日本橋。天井を覆っているのが首都高です。雨宿りには最適です(笑)。そして、この三連休は夫婦揃って風邪をひき寝たまま終了。

さて、今年はモーツァルト生誕250年目ということで、テレビでも特集番組をよく目にします。作曲当時の背景や世相を覗くことで、好きな作品を違う角度からも楽しめたり、まだ知らない素敵な作品に出会えるのは素直に嬉しいことです。

ところで、よく「モーツァルトらしい」という言い回しを目にすることがありますが、そういう時は、天真爛漫で美しく楽しいタイプの曲調を指すことが多いようです。ピアノ協奏曲 第12番 イ長調 K.414 は、私にとって今のところ最もモーツァルトらしいと思える作品です。

私が聴いている演奏は、マリア・ジョアオ・ピリスのピアノ、アルミン・ジョルダン指揮/ローザンヌ室内管弦楽団。1976年。軽やかで優しいピリスのピアノと、ふっくらしたあたたかみのあるオケのサウンドを聴いていると、モーツァルトがひょいと天国に登って拾い集めてきたのでは、と本当に思えてきます。

モーツァルト26歳当時、故郷ザルツブルクに別れを告げ、予約演奏会を収入源にウィーンに定住しはじめた頃の作品ですが、保守的なウィーンの聴衆に受け入れられるようにと気を遣って作られたのだそう。同じ演奏会用に作られた第11番、第13番と合わせて、父レオポルトに宛てた手紙でこう述べています。

・・・とても華やかで、耳に心地よく、自然で、空疎さとは無縁のものです。いたるところに識者を満足させるパッセージがありますが、識者でない人もなぜか分からないまま満足させてしまう方法で書いてあります(ライナーより)


まったくそうなんです。なぜか分かりません。もう少し音楽に詳しくなったらば、今とはまた違う満足を得られるかもしれません。では、おやすみなさい。
posted by stonez | 2006.11.05 13:58 | Comment(6) | TrackBack(0) | 音楽 - 協奏曲
この記事へのコメント
こんにちは。
11,12,13番の協奏曲は、優雅でのびやかで素直で、どれも素敵ですね。
ほかに中期では、15番のウィットにとんだ冒頭部分に惹かれます。

Posted by 木曽 at 2006.11.05 17:07
こんにちは。
風邪は大丈夫ですか?
お大事になさってください。
モーツァルトのピアノコンチェルトは、「ピアノとオーケストラが対話する」という意味でも画期的な音楽のようですが、とくに9番の「ジュノーム」以降は名作ばかりです。

12番〜14番は私もとくに好きな作品で、気持ちが晴れないときにきくと、最良の薬になります(笑)
私はブレンデルの演奏でこの曲を知ったこともあり、やはりブレンデル盤をかけることが多いですが、ピリス盤も一度聴いてみたいと思います。
Posted by romani at 2006.11.05 17:32
こんばんは。愛らしく、やさしく、親しみ深く、
とてもいいですね。
ヨハン・クリスティアン・バッハの追悼の意味で
書かれたらしい第2楽章中間部の短調にも惹かれますが、やはり私は第1楽章が最も好きです。
ルプーのLPを持っていますが、ピリスはいいでしょうね。ピリスのモーツアルトは素敵!
Posted by at 2006.11.06 18:29
木曽さん、遅くなりました、コメントありがとうございます。
この時期の協奏曲にはシンプルに幸福感が伝わってくる感じがして好きですね。15番は未聴なので、今度聴いてみたいと思います。冒頭部分ですね、覚えておきます。ありがとうございます(^^ゞ
Posted by stonez at 2006.11.07 07:39
romaniさん、お気遣いまでいただきどうもありがとうございます。
お陰さまで、処方された薬とモーツァルトで出勤に差し支えがなかったのは幸いでした。romaniさんもこの季節の変わり目、風邪には十分ご注意下さいね。

ピアノとオケの対話、いい言葉ですね。きっと共演とか競演ではないところが、最良の薬の所以というところでしょうか。ジュノームは、以前テレビで見たケフェレックと小曽根真の対照的な演奏を楽しみ好きになりましたが、それ以降のブレンデル盤、私も聴いてみたいと思います。どうもありがとうございます!
Posted by stonez at 2006.11.07 07:45
丘さん、コメントをどうもありがとうございます。
第2楽章のちょっぴり寂しさの覗く穏やかな旋律は印象的ですよね。追悼とはいっても、暗いのではなくて天国的な雰囲気を感じさせるところが、さすがモーツァルトという感じです。ルプーの演奏では、私はブラームスのピアノソナタを持っています。まずは、その演奏をじっくり聴いてみようと思います。ありがとうございます(^^
Posted by stonez at 2006.11.07 07:52
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