ベートーヴェン/ピアノ協奏曲 第1番、第2番

ピアノ協奏曲の魅力はなんといっても"オールスターキャスト"による贅沢な演奏にあるのではないかな、と思ってます。通常のオーケストラに加えて、音域が広くて音に存在感のあるピアノまで参加するわけですからね。聴き終わった後の充実感、満足感はひとしおです。

ところで、例外もありますが「協奏曲」は18世紀(古典派)以降「急→緩→急」の3つの楽章からなる形式が定着しています。各楽章を掘り下げればさらに細かい形式等々あるようですが...確かにベートーヴェンの場合もだいたい、第1楽章は軽快・明快で、次の第2楽章は一息ついてしっとり聴かせ、第3楽章で再び明快になって華やかに終わる〜といった感じの構成になっていますね。

ベートーヴェンの「ピアノ協奏曲」は番外編を除くと第1番から第5番までありますが、作曲された順番はこんな感じになります。必ずしも 発表(出版)順=作曲順 ではないのですね。
第2番 変ロ長調 作品19 1795年作
 ↓
第1番 ハ長調 作品15 1798年作
 ↓
第3番 ハ短調 作品37 1803年作
 ↓
第4番 ト長調 作品58 1805年作
 ↓
第5番 変ホ長調 作品73(皇帝) 1809年作

「第2番」と次の「第1番」は、ピアノ協奏曲でも初期に作られた2曲で、"傑作の森"と呼ばれるベートーヴェンの絶頂期に入る前に作曲されていて、"運命"や"皇帝"のようないわゆるベートーヴェンらしい雰囲気、というのはまだ出ていません。

「第2番 変ロ長調」は、さらっとした小気味よい感じですが、他のピアノ協奏曲と比べると、起伏が少なくて地味な印象といえるかもしれません。なぜかな、と思ったらティンパニやトランペットが入っていないんですね。ピアノ協奏曲は"オールスターキャスト"が魅力、とか言っておきながら最初から違ってました... この曲のイメージは一言で「暖かく晴れた朝の優雅な食卓」。月並みかもしれませんがまさにそんな感じです。軽い分爽やかですし、モーツァルトを思わせる雰囲気も漂います。もしかしたら、既にホテルの朝食ブッフェでBGMとして流れているかもしれませんね。

次に作曲された「第1番 ハ長調」も、小気味よく比較的規律正しい印象の曲ですが、第2番よりスケールアップしています。第1楽章の出だしこそ控えめですが、時に堂々と、それでいてゆったりしているので聴いていて疲れることなく気持ちよかったです。全体を通してとにかく爽やかで、古き良き古典派・・・な感じを残していると思います。

この2曲をマルタ・アルゲリッチのピアノとシノーポリ/フィルハーモニア管弦楽団の演奏で聴きました。
アルゼンチン生まれのアルゲリッチさんは、自由奔放で情熱的な演奏をする女流ピアニストだそうですが、この演奏に関してはそんな印象はなく、ピアノとオーケストラ全体の調和を保った演奏を聴かせてくれています。

春または秋、穏やかな晴れた朝に聴きたい2曲です。
posted by stonez | 2005.03.23 23:42 | Comment(0) | TrackBack(1) | 音楽 - 協奏曲
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ベートーヴェン作曲、ピアノ協奏曲第1番
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