チャイコフスキー/バレエ「くるみ割り人形」

クリスマスイブの夜のお話を、チャイコフスキーらしい甘美なメロディで彩るバレエ「くるみ割り人形」は、この時期の定番です。キーロフ・バレエのライヴ盤で。開演を心待ちにしている子供たちのカットがあったりして、気分はマリインスキー劇場の中です。

雪の降るクリスマスの夜。居間でツリーを囲んでパーティが始まると、そこは暖かくて楽しい空間。主人公マーシャは、人形使いのドロッセルマイヤーが取り出した不格好な「くるみ割り人形」を可愛がる心優しい女の子。この老人が次々に繰り出す仕掛け人形は、思わずプッと笑みが漏れるほどコミカルで機械的、本当に人形みたい。ツリーが大きくなったり、ネズミと鉛の兵隊が戦う演出にもワクワクしました。とにかくクリスマスらしさいっぱいの第1幕。

でも第2幕になって舞台がおとぎの国に変わったとき、そこは優しくて強い「くるみ割り人形」の王子と、王女となったマーシャが主役の優雅な世界。アラビアの踊りや中国の踊り、足笛の踊りに花のワルツとチャイコワールドが満開。バレエの本領発揮です。音楽だけでも楽しいのに踊りがまたカッコいい。王子と王女のグラン・パ・ド・ドゥで盛り上がりは最高潮。ダイナミックだけど繊細さもある王子に、しなやかで華麗な王女でした。レジュニナは覚えておきます。

それにしても、バレエの卓越した舞い、姿態は素晴らしいの一言です。しかもストーリーをきっちり表現するための演技ひとつひとつが、均整がとれてて機敏で凄く奇麗。だから、セリフがなくても見るもの聴くもの全てが瞬時に楽しめる、もうバレエならではの魅力でしょう。

目の前に素敵な絵本の世界が広がるような、チャイコフスキーの流れる旋律は、本当にこのためにある気がしてきます。そうそう、人形や子供たちの動きと表情を描いた音色も絶妙でした。(写真は自由が丘にて)

■主な配役
マーシャ、王女・・・ラリッサ・レジュニナ
くるみ割り人形、王子・・・ヴィクトル・バラノーフ
ドロッセルマイヤー・・・ピョートル・ルサーノフ

■演奏・制作
振付:ワシーリィ・ワイノーネン
キーロフ・バレエ(マリインスキー劇場)
キーロフ管弦楽団(マリインスキー劇場)
指揮:ヴィクトール・フェドートフ
制作:1993年10月 マリインスキー劇場(ライヴ)
posted by stonez | 2006.12.23 01:55 | Comment(6) | TrackBack(3) | 音楽 - オペラ・声楽
この記事へのコメント
stonezさん、おはようございます。
クリスマスにはやはり「くるみ割り人形」ですね。これは本当に楽しいバレエ音楽だと思います。観てよし聴いてよし、いつもワクワクします。全曲盤も楽しいですし、抜粋盤もよく聴きます。小学校の給食の放送音楽以来のファンです(^-^)。
Posted by mozart1889 at 2006.12.24 06:16
おぉ・・・くるみ割りですね♪
Posted by おさかな♪ at 2006.12.24 17:17
mozart1889さん、コメント&TBありがとうございます。
くるみ割り人形には、夢があって見応えもあっていいですよね。クリスマスに実際の公演を観ることができたら、さぞかし感動的なプレゼントになるだろうなと思っていますが・・・(^^ 小学校の放送で耳にしている音楽というのは、大人になっても特別な存在ですね。素晴らしい選曲です。私は掃除の時間に流れていたショパンの軍隊と英雄のポロネーズがそうです。
Posted by stonez at 2006.12.25 00:31
おさかな♪さん、ご無沙汰してます〜!
このところお忙しそうですね。寒い季節、体調にはくれぐれもお気をつけ下さいね。ブログにも遊びに行かせて頂きます、コメントどうもです!
Posted by stonez at 2006.12.25 00:33
今日はクリスマス。チャイコフスキーの「くるみ割り人形は」この日に相応しいバレエ音楽ですね。
あの可憐な旋律は大好きです。童心に帰って心が洗われますね。

あとは定番のベートーヴェンの第九を聴いて、来春のニュー・イヤー・コンサートへ雪崩れ込む予定です。
今年もいろいろと楽しいクラシック談話をお聞かせいただき、ありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。
Posted by アスカパパ at 2006.12.25 17:46
アスカパパさん、コメント&TBありがとうございます!
そうですよね。子どもの頃に親しんだ絵本のページをもう一度めくるような、なんだか嬉しい気分になってしまいました。チャイコフスキーのメロディはそんな世界にぴったりですね。
私も第九を聴き始めました(^^ 何だかんだ言いましても、やっぱりこの音楽を聴くと年の瀬を実感しますね。私も楽しみの尽きない年末年始といったところです。今年は目の手術も含め、アスカパパさんには本当にお世話になりました。ありがとうございました。こちらこそ、来年もよろしくお願いいたします!
Posted by stonez at 2006.12.26 00:43
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