
今日はエイジオブエイジこと、大植英次指揮/大阪フィルハーモニー交響楽団による、リヒャルト・シュトラウス作曲、交響詩「英雄の生涯」Op.40を。以前リベラ33さんがいらして横浜サミットが開かれた折に話題になった大植さんの音源を入手しました。
シュトラウス最後の交響詩は圧倒的なスケールと完成された中世騎士道の世界。颯爽とした「英雄」に、にっくき敵。英雄の伴侶は安らぎをくれるけど割って入るように敵との戦いが。それに見事勝利し、業績が称えられた英雄は惜しまれつつ静かに去ってゆく。そんな感じでしょうか。
大植さんを聴くのは初めてですが、隅々までキメ細かな音色で迫ってくる演奏でした。穏やかな旋律はより透き通り、戦慄のリズムは更にリアルに響きます。それに俊敏に応える大阪フィルも素晴らしいですね。

なんだか現実的で夢がない感じですが(笑)、でも彼が30代の若さで「これで交響詩は終わり」と決意した意気込みは伝わってきます。
生カラヤンですか!うらやましいです。実演に接したからこその圧倒的な説得力ですね(^^ゞ でも確かにこの曲は迫力も甘美も諦観もありますし、そうなのかもしれないと納得してしまいます。一応内緒にしておきますね〜(笑)
そういえば、リヒャルト・シュトラウスの音楽からは、哲学の匂いがします。
特に、交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」作品30などは、ニーチェの匂いがプンプンと。(笑)
でもこれが映画「2001年宇宙の旅」に用いられてから、親しみを感じるようになったのは不思議です。
R.シュトラウスは確かに映画向きなスケール感の大きい音楽が多いですね。まだ知っているのはほんの一部にすぎませんが、でも哲学のにおいと聞いてなるほどと思いました。交響詩ということで、ある程度ストーリーは明解ですがそれほど単純ではない奥深さがありますね。ツァラトゥストラ、久しぶりに聴きたくなりました(^^