週末のレイトショーで映画「キングダム・オブ・ヘブン」を観てきました。海外版大河ドラマといいますか、十字軍時代のキリスト教世界から見た、聖地エルサレムを巡るイスラム世界との対立を描いています。現在に至る火種の原点ですね。宗教から距離をおいて、客観的に見られたと思います。迫力のある映像と音響でした。
余談ですが、イスラムの英雄サラディンを演じている役者さんがいい味を出していましたが、どうにもフランク・ザッパさんに似ていたのが印象的でした。まあ、これから見に行かれる方もいらっしゃるでしょうから、映画のお話はここまでに。
で、この映画を見終わって聴きたくなったのが、ロシアの作曲家・リムスキー=コルサコフ作曲の交響組曲「シェエラザード」。映画の舞台設定や音楽が、オリエンタルな雰囲気を持つこの曲をイメージさせました。演奏は、ロリン・マゼール指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団で。マゼールさんによる演奏は、キビキビとしていて切れ味がいいので、聴いていて飽きません。私の好きな指揮者さんです。
この交響組曲「シェエラザード」は、あの「千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)」を題材にしています。
その昔、トルコにシャリアールという王様がいました。この王は、女性は不実のかたまりだと信じて、次々に新しい妃をめとっては一夜限りで殺してしまうという、暴君でした。
そこへ最後の王妃として嫁いできたシェエラザードは、殺されてしまわないようにと毎晩毎晩、おとぎ話や冒険譚を王に語って聞かせ、ついに王を改心させたのでした...と、これが千夜一夜物語です。
この曲は、「海とシンドバッドの船」「カレンダー王子の物語」「若い王子と王女」「バグダッドの祭り - 海、船は青銅の騎士のある岩で難破」の4曲からなっていますが、それぞれ情景が自然と浮かんでくるような繊細で広い世界観です。そして何と言っても切なくて雄大で、部屋を暗くしてボリュームを上げれば、自分の世界にどっぷりと浸れること請け合いです。
ちなみに、3曲目の甘いメロディは、私が前に自宅で使っていた電話機の保留音でもありました。美しくて、自慢の保留音でした。あまり使わなかったけど(笑)

マゼールさんの聴かせどころ、というお話はよく耳にします。そのためにも、今度アシュケナージさんの演奏を聴いて、両方の魅力を楽しみたいと思っています。またよろしくお願いします。
このシェエラザードは、マゼールでしか聴いていないんですよ。それなので、これが私のスタンダードになっています。とにかく堂々としていて、オリエンタルな雰囲気たっぷりでお気に入りです。エントリーされている小澤/ボストン響聴いてみたいですね。