ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」

昨日夜オンエアのNHK芸術劇場をみました。
先月21日に行われた第10回宮崎国際音楽祭の様子で、シャルル・デュトワさんによる指揮、宮崎国際音楽祭管弦楽団の演奏でした。デュトワさんを見るのはN響音楽監督だった時以来、今回はテレビ越しでしたがお元気そうで良かったです!
曲目は、ロシアのストラヴィンスキー作曲、バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)。

やはり、音楽と共に映像が楽しめるってのはいいですね!音声だけの場合と聴こえかたが違います。ヴァイオリンはきびきびと息の合った響きで楽しませてくれましたし、フルートは繊細に歌います。ホルンも奥行きがあって豊かです。そして、デュトワさんが自信たっぷりにタクトを振っている様子に、安心感を見出したのでした。

ストラヴィンスキーの「火の鳥」は、ロシア風の独特の雰囲気をもったバレエ組曲です。よくフィギュアスケートでロシアのスケーターが舞う時にも使われてますね。描写は暗めですが妖艶です。

「序奏」・・・狩りに夢中になるあまり、魔王カッチェイの領域に迷い込む王子イワン。低く不穏なトロンボーンの響きが不安をかきたてます...

「火の鳥とその踊り」・・・そこへゆらゆらと火の鳥が飛んでいるのを見つけたイワンは、美しさに魅せられ捕獲します。でも哀れみ、「魔法の羽」一本と引き換えに逃がします。

「王女たちの踊り」・・・魔王に捕らわれた王女たちの踊り。オーボエとハープが奏でるメロディは儚く、また色とりどりの衣装の女性演奏家たちが美しさを引き立てます。イワンは捕らわれた王女たちの一人、ツァレーヴナと恋に落ちますが、夜が明けると皆また魔王の元に戻っていきます。意を決してイワンは宮殿に潜入します。

「カッチェイ王の魔の踊り」・・・魔王の宮殿に入るや捉えられてしまうイワン。魔王の前に突き出され石にされそうになった時、火の鳥の「魔法の羽」を思い出して一振り。火の鳥が恩返しにやってきて魔法をかけ、魔王カッチェイたちは踊り続ける羽目に。打って変わって迫力の演奏で、前の「王女たちの踊り」とのコントラストの違いが見事です。

「こもり歌」・・・疲れきった魔王たちに、火の鳥はこもり歌を歌います。オーボエが奏でるゆったりしたメロディは安らぎそのもの。イワンはその隙に魔王が起きることのないよう封印してしまいます。

「終曲」・・・ホルンの平和な調べです。魔王カッチェイの呪縛は解け、捕らわれの王女たちは元通り。イワンとツァレーヴナは結ばれ、結婚の宴が始まります。火の鳥はそれを見届け、飛び去って行くのでした・・・

オーケストラの演奏を見るだけでも満足でしたが、今度はバレエで見たい!と興味を持たせてくれるような演奏でした。
それから、続いて演奏されたラヴェルの「ボレロ」がまたよかった!CDで聴いたモントリオール響との演奏に負けない興奮を味わいました。

posted by stonez | 2005.06.20 12:40 | Comment(4) | TrackBack(1) | 音楽 - 管弦楽曲
この記事へのコメント
トラバありがとうございます。デュトワのストラヴィンスキーは彼がN響に客演し始めのころに「ハルサイ」をテレビで見た記憶が鮮明です。リハで終盤のクライマックスを何度もやり直していて、その度に輪郭がはっきりしていくのを興味深く見ました。当時はN響にデュトワなんて風変わりな組み合わせと思いましたが、その後の躍進ぶりには目を見張りましたね。
Posted by リベラ33 at 2005.08.22 00:40
リベラ33さん、どうもありがとうございます!
リハ風景のエピソードいいですね。私も是非一度見てみたいです。完成された演奏もそれはそれは楽しいですが、リハーサルで行われている内容こそ、指揮者や演奏家たちが私たちに伝えたいことが凝縮されているような気がします。ありがとうございます。
Posted by stonez at 2005.08.22 12:08
はじめまして。トラックバックを失礼します。
先日BSでも同公演を放送していまして、それを見ました。どろどろしてない清潔さがあって、たいへん感動的な演奏でした。デュトワは最近、OSM時代と違って、余裕があるように感じます。振りも少し小さくなって、あんまりとやかく言わない指揮に変わってきたようにも思えました。

またお邪魔します。では、よろしくお願いします。
Posted by Mrajinsky at 2005.09.25 20:48
はじめまして、コメント&TB頂きありがとうございました!
おっしゃる通り、清潔感のある明快な演奏でしたね。映像から見るデュトワさんはゆったりとオケをリードしているように見えました。オケはカラフルな衣装に身をつつんだ女性奏者が目立ちましたが、お祭りならではの華やかさがありましたね。それから、フルートの高木綾子さんが見られてよかったです。私もTBさせて頂きますね。
Posted by stonez at 2005.09.26 12:54
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