マーラー/交響曲 第8番「千人の交響曲」

ついにやってまいりましたね、梅雨明けとともに本格的に夏到来です。夏といえば海!海といえばビール(笑) 海ナシ県出身、冬生まれで色白の私にとっては、まさに憧れの季節。うだるような暑さに、立ち昇るかげろう。確かに冷房がなければとても過ごせない不便な季節でもあるのですが、それでも好きなんです。

季節も変わりましたし、ここは一つ気分を切り替えて新しい曲といきましょう。高校生の時にCD買ったまま、棚で寝かせて10余年。マーラー作曲 交響曲第8番「千人の交響曲」です。演奏は、エリアフ・インバル指揮/フランクフルト放送交響楽団ほか

オーストリア人のマーラーは、ワーグナーやブルックナーの流れをくむ19世紀後期ロマン派の作曲家ですが、当時はウィーン国立歌劇場の音楽監督やウィーン・フィルの指揮者としての方が知られていたようですね。そんな彼が、作曲に専念する為に地位を退いて作曲にとりかかったのが、この「千人の交響曲」です。時間的にも余裕があったためか次々構想が浮かび、最終的には大編成のオーケストラに加えて、オルガン、8人の独唱歌手、混声合唱団が2組必要な上に児童合唱団までいるという、初演時には1000人を超す巨大な規模となったことから、マネージャーが宣伝用にこの「千人の交響曲」というキャッチコピーを作ったそうです。

これまで、彼の曲は「巨人」と「復活」を聴いたことがありますが、何しろ演奏時間の長い曲が多く、私の1時間の通勤時間内に完結しなかったりするので、あまり聴いていませんでした。でも改めて聴いてみると、スケールの大きさが快感ですし、色々な楽器を使った音色やコーラスが出てくるので、全く飽きないですね。

この「千人の交響曲」は、全体は2部(楽章)構成となっていて、第1部の 讃歌『あらわれたまえ、創造の主、聖霊よ』は、最初からパイプオルガンと混声合唱で派手に始まり、全体的に歓喜という感じがします。それに声楽が入るとやはり盛り上がりますね。あっという間の23分でした。第2部は『ゲーテ「ファウスト」より終景』。ファウストのことはよく分かりませんが、宿命を感じさせる暗さがドイツ語のコーラスと交わって神秘的です。児童合唱団が出てくるとメルヘンチック!この楽章も音色やハーモニーが変化に富んでいますし、生命力を感じます。これはインバルさんの指揮によるところも大きいのでしょうね。宇宙規模の大きさです。最後には感動的なフィナーレで華やかに幕を閉じます。54分。で合計78分。

10余年寝かせた甲斐がありました(笑)こんな面白い曲もあるんですね。というか、これって交響曲なんですか?まあでも、こういう曲を聴いてしまうと「通勤時間が足りないなぁ」なんて変なことを考えてしまいます。まったく不思議です。
posted by stonez | 2005.07.21 23:04 | Comment(12) | TrackBack(4) | 音楽 - 交響曲
この記事へのコメント
出ましたねぇ、「千人。。。。」10年も熟成させたのですか?。芳醇な響きであったことと推察致します(笑)。ところで、この曲は、冒頭でグッと引き寄せられません?。ある解説によれば第1部は完全なソナタ形式、2部は、あの小さな声の合唱のト書きの部分がスケルツオ、その後「法悦の神父」からがアレグロ楽章、そして夢のような間奏曲のあと、「栄光の聖母」がKomm!kommとやるところからがアダージョ楽章に相当するのだそうな。すいません又聞きです。こういう話は私のガラではありませんのでもうやめます。でも、神秘の合唱は泣けませんか?。あそこはいつも熱いものがこみ上げてしまうなぁ。
Posted by yurikamome122 at 2005.07.22 21:08
yurikamome122さん、コメントありがとうございます!
芳醇で刺激的な味でした(笑)最初からクライマックスで引き込まれてしまいますね。どうして今まで聴かなかったのか不思議な感じすらしてしまいます。自分の中では、「千人」というタイトルからして、こんなに大きそうな曲を聴くのはまだ早いと思っていたまま、忘れてしまっていたようにも思います。それにしても、交響曲であるという理由、教えて頂いて納得しました(^^ゞ2部構成というところばかりみていました。それにしても、合唱はゾクゾクしますね。しかも児童合唱がまた異次元でいいんですよね。こんな規模の曲が演奏されるときは、どんな風景なのか実際に見てみたいものです。どうもありがとうございます!
Posted by stonez at 2005.07.23 01:11
>「通勤時間が足りないなぁ」
あはははは・・・!
「メニューはクラシックアラカルト」の蔵吉さんの記事にも以前コメントさせて戴いたのですが、千人の交響曲って、児童合唱もあるし「ちょっとした村の人口」くらいの人手が必要、って聞いたことがあります。
・・・面白い表現だなぁ、、、と思っていつも思い出してしまいます。小さな村で、みんながイベント時に歌ったりするイメージが重なってほのぼのしました。
Posted by おさかな♪ at 2005.07.24 19:56
おさかな♪さん、コメントどうもです!
なるほど〜「ちょっとした村の人口」わかりますね。やはり、児童合唱団がいるというのもポイントですよね。大人も子供も演奏に参加しているから「村」というアットホーム(?)な例えが生きてくるんでしょうね。ホント、通勤時間足りないんですよ(笑)
ところで、お話しの蔵吉さんの「メニューはクラシックアラカルト」さっそく見に行ってみます!
Posted by stonez at 2005.07.25 09:59
TB&コメントありがとうございました。
「異次元」とはうまい表現ですね。私もこの曲の実演に行きたいと以前から思っているのですが、どうも名古屋ではやってくれるオケがないらしく...
しかし↑の方でこんな会話が交わされていたとは...気のせいか最近クシャミが...(笑)。今後ともよろしくお願いいたします。

ちなみに...私の通勤時間ではこの曲は楽に聴けます(爆)。
Posted by 蔵吉 at 2005.07.26 22:44
蔵吉さん、どうもありがとうございます。通勤時間内に聴けてしまうんですか!
というわけで、確かに噂になっておりました(^^ゞ蔵吉さんのブログ、読み応えがあって楽しいですね。ところで、8番こそ実演を見に行ってみたいものですよね...私のところで調べてみたところ、市民オーケストラで一つ見つけたのですが、抽選になってしまうようです。一応応募してみようかと...これからもよろしくお願いいたしますね!
Posted by stonez at 2005.07.27 10:02
「千人の交響曲」、ホンマ、これで交響曲かいなぁ、と思います。マーラー大好きなんですが、子の8番にはなかなか手が伸びません。
インバル/フランクフルト放送響のマーラー、透明感があって鮮烈でシャープ。録音も良いので、「千人」はこのCDを取り出すことが多いです。でも、これだけの大編成、録音するのは大変だろうなぁといつも思います。
Posted by mozart1889 at 2005.07.29 09:50
ありがとうございます、mozart1889さんもインバル/フランクフルト放送響の「マラ9」をエントリーなさってますね。この「マラ8」は堂々とした演奏とスケールで圧倒されます(^^ゞ確かにこちらも録音の状態もいいので満足です。
ところで、私もこの曲にはなかなか手が出なかったんですが(笑)聴いてみたら良かったです。ただ、あまり予備知識を持たずに聴いたのですが、マーラーは聴く人に予備知識があることを前提に作曲したようなので、私も改めてストーリーを読んでみようと思っています。
Posted by stonez at 2005.07.29 20:27
コメントとTBありがとうございます。児童合唱は独特の神々しさがありますね。伴奏もキンキラ系の音(木管の高音のトリル、あるいはピアノやハーモニウム、ハープなど)で効果を高めています。マーラーは第3番でも児童合唱を使って鐘の音を模しています。未聴でしたら、一度お試しください。
Posted by stbh at 2006.03.25 17:19
stbhさん、こちらにもコメント&TB頂きありがとうございます。
私はこの音楽で最も印象に残るのが、その児童合唱なのです(^^ゞ 以前マーラーの解説本に、彼は音の出るものは何でも使って音楽を作ったとありましたが、それがマーラー独特の空間といいますかまさにそんな感じですね。マーラーの3番は手元にあるのですが、諸般の都合で未聴です・・・ 是非時間ができたら楽しんでみたいと思います!
Posted by stonez at 2006.03.28 08:07
はじめまして、stonez さん。  落ちこぼれ会計人の KiKi と申します。

yurikamome さんのブログからこちらに飛んできました。  たまたま今日、マーラーのエントリーを書いたので TB させていただきました。  以後、よろしくお願いいたします。

マーラー、若いころに初めて聴いた時はそれまでの交響曲とは大きく違っていて「おお! これぞクラシック!  これぞ交響曲!!」と感動したものでしたが、年齢を重ねるにつれなんとなく敬遠しがちになってきてしまった音楽です。  それにこの8番は stonez さんも仰っているように「本当にこれって交響曲?」っていう感じもするし・・・・(笑)  

又、遊びに寄らせていただきますね♪
Posted by KiKi at 2009.12.11 11:09
KiKiさん、ご来訪ありがとうございます!
こちらこそどうぞよろしくお願い致します。

初めてこの千人の交響曲のCDを聴いたとき、あまりのスケールの大きさに圧倒されてしまいました。それに味を占めコンサートにも行きましたが、えらく鳥肌たてて感動したことを思い出します(笑)。仰る通りで、聴くにもパワーが要りますよね。なかなか機会に恵まれないとじっくり聴けないですが、私もまたそのうち楽しんでみたいと思います。ありがとうございます。
Posted by stonez at 2009.12.12 21:55
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