ブラームス/ピアノ四重奏曲 第1番

家の外ではセミが鳴き始めました。毎日暑い日が続いていますね。ただ、日頃の私はそんな季節感をほとんど感じない、蛍光灯とクーラーの下(笑)で仕事してます。それでも移動する時はむっとする暑さの中ですので、そんなときは涼しげな音楽が聴きたくなります。ブラームスの「ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 Op.25」はそんな時にぴったりな1曲ですね。演奏は「ボザール・トリオ」による録音です。

ヨハネス・ブラームスは19世紀ドイツの作曲家ですが、大バッハ・ベートーヴェンと並んで、ドイツ音楽の「3大B」と言われたりしていますね。リストやワーグナーが歌劇や標題音楽へとシフトしていく中、ブラームスはベートーヴェンの後継者として、交響曲をはじめ、協奏曲、室内楽曲、歌曲と多岐にわたって作品を残しています。このピアノ四重奏曲 第1番は、そんなブラームスにとって比較的初期の作品ですが、シューマンとその妻クララとの出会い、そしてシューマンの死、それからクララへの思いと交流という激動の時期に作曲されています。

第1楽章から暗く情熱的ですが、重くはありません。ピアノの澄んだ音色、そしてヴァイオリンの落ち着いた音色。それを、ビオラとチェロが程よい厚みで支えられていて、泣くような曲想も爽やかに聴こえてきます。

第2楽章はちょっと神秘的な感じの旋律と、それに挟まれた明るく軽快な旋律からなる3部形式です。対照的な空間を自然なメリハリをもって楽しませてくれています。

第3楽章は変わって、穏やかな緩徐楽章です。そして、中間部ではヴァイオリンとビオラによって感謝の賛歌が歌われ、快適な高揚感に包まれます。心地よい暖かさを感じさせてくれる演奏です。

終楽章は「ジプシー風ロンド」と題されている通り、リズミカルで情熱的に展開していきます。ピアノのげきこうするかのようなカデンツァと、それを慰めるような弦楽器のしっとりした旋律。最後は情熱的に幕を閉じます。

ボザール・トリオは、1954年に結成されたアメリカのピアノ三重奏団ですが、ピアノ四重奏ではヴィオラのワルター・トランプラーが加わっての録音です。歴史の長い、息の合った彼らの演奏からは、透き通った透明感を感じます。
posted by stonez | 2005.08.02 22:50 | Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽 - 室内楽曲
この記事へのコメント
わぁ〜♪ ブラームスって室内楽も素晴らしいみたいですね! stonezさんの記事を読んで、聴いてみたいなと思いました。
今ちょうど、ジュリーニさんの「悲劇的序曲」を聴いています・・・。
Posted by おさかな♪ at 2005.08.06 01:41
おさかな♪さん、こんにちは!
毎日熱い日が続いていますが、いかがですか?ブラームスのピアノ四重奏は、爽やかなのに軽くなくて、聴き応えがあるんですよ。ついつい聴き入ってしまう感じの曲ですね。悲劇的序曲もいい曲ですよね。さっそく聴きたくなってきました!
Posted by stonez at 2005.08.06 16:20
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