ホルスト/組曲「惑星」

宇宙飛行士・野口聡一さんの搭乗するスペースシャトル「ディスカバリー」が無事に帰還しました。船外活動やビデオ撮影、そして船内での様子を通じて、テレビ越しに見る野口さんは、優秀な知識・技術と温かい人柄をあわせ持った方という印象を受けました。

そんな野口さん達の無事帰還のニュースを知り、喜びとともに宇宙に思いを馳せながら ホルストの「惑星」を聴いています。演奏は、ロリン・マゼール指揮/フランス国立管弦楽団&女声合唱団

イギリスの作曲家ホルストの代表作「惑星」は、壮大な宇宙空間の広がりを感じさせてくれる曲ですが、実際にはそういった天文学的なイメージというより、占星術からインスピレーションを得て作曲されたそうです。ホルスト自身、占星術に随分凝っていたといいます。私は占星術の事はよくわかりませんが、地球以外のそれぞれの惑星に固有のテーマが与えられています。よく知られているように作曲当時 冥王星は未発見でした。

戦争をもたらす火星は、暗黒で広大な地表、そしてまるで地中で生物がうごめいているかのような不穏さが、地響きとともに伝わります。対照的に、平和をもたらす金星の静寂感。そして、翼のある使者、水星の落ち着かない浮遊感。快楽をもたらす木星は、マゼールの堂々とした軽快さとホルンの作り出す壮大な空間や、J-POPシーンでも有名な民謡風の旋律も綺麗に歌いこまれています。老年をもたらす土星は、廃墟のような寂しさ、金属的な音や鐘の音も加わり荒涼とした風景をよく感じさせてくれますし、魔術師の天王星は、印象的なリズムと、呪文を唱えるような独特の表情です。神秘なる海王星は、フルートの微かな響き、ひっそり響き渡る女声合唱が神秘を充分に引き出します。

違った表情を持ったそれぞれの「惑星」を、すっきりした線で、くっきりした色彩で描ききっているのがマゼールの演奏だと思います。それに、録音なのに溢れる臨場感が印象的です。
posted by stonez | 2005.08.09 23:01 | Comment(6) | TrackBack(5) | 音楽 - 管弦楽曲
この記事へのコメント
出ました!マゼールの「惑星」。待ってました^^。
これ、LP初出の時、「惑星戦争に終止符」(あの頃、惑星が流行してまして)というコピーで結構売れたと記憶しています。
演奏も録音も超一級。最近、あまり聴かれなくなっているのかもしれませんが、このマゼール盤、長くとどめておきたい名盤とボクは思っております。
Posted by mozart1889 at 2005.08.10 07:15
mozart1889さん、コメント&TBどうもありがとうございます!いつかはマゼールの「惑星」をエントリーしたいと思っていたいんですよね(^^ゞ
mozart1889さんのエントリーも拝見致しましたが、まさに「終止符」に納得です。この「惑星」で育ってきたようなものですし(笑)私もこの録音は大切にとどめておきたいと思っています。ありがとうございます!
Posted by stonez at 2005.08.10 22:21
stonezさん
こんばんは♪
スペースシャトルの帰還をお祝いして「惑星」って良いですね・・・☆
Posted by おさかな♪ at 2005.08.20 22:58
おさかな♪さん、こんばんは!毎日お忙しそうですね。
スペースシャトルのニュースで「惑星」なんて、ちょっとベタですけど(笑)聴きたくなってしまいました。じっくり聴くといろんな表情があって、楽しい星たちですね。
Posted by stonez at 2005.08.20 23:54
暫くご無沙汰気味でした。
今年の夏は近年にない猛暑でしたが、stonezさんはじめ、奥様もお元気で、お子様も益々ご成長されて居られることと、お慶び申し上げます。
さて、昨日はコメントを頂戴し誠に有難う御座いました。
古いコメントで申し訳ありません。この「惑星」は、特に木星が中核を為している感がありますが、一つ一つの星の個性も大変面白く感じます。
CDが未だ世にない時代、ヴィヴァルディの「四季」と、何時も売上げNo.1を競っていたことが今も忘れられません。
それだけ、大自然の「四季」や「宇宙」は、我々人類の及ばぬ彼岸に位置しているからかもしれないと、一風変わった想いにも駆られたりする時があります。
この曲に冥王星が無いのが、太陽の惑星から外された時、奇しくも連なっているような気もしたことがありますが、思えば可哀想な星です。
お喋りがとんだ横道に逸れてしまいました。ご容赦下さい。では、また。
Posted by アスカパパ at 2007.09.04 10:06
アスカパパさん、こちらこそ残暑お見舞い申し上げます。
こちらにもコメントありがとうございます!
以前の記事にもコメント頂けるというのは嬉しいものですね。このエントリーを書いた時に、冥王星が惑星の仲間でなくなるとは夢にも思いませんでしたが、まだまだ未知の部分があるという宇宙にかえってロマンを感じてしまうものですね。
四季も惑星も人気があったというお話は興味深いものがあります。静かな時間にあらためてゆっくり聴きたいところです、ありがとうございます。
Posted by stonez at 2007.09.06 01:11
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