このところ仕事が忙しくなり、日付をまたぎながら帰ることが多くなりました。それでも、このあとには3連休が2回も控えているわけですから気が楽です。あとは休日出勤にならなければ...。ところで、日中でも袖をまくり上げていると、少し涼しく感じるようになりました。音楽をじっくり楽しむのに最適な気候です。今日はベートーヴェン作曲、交響曲第1番 ハ長調。指揮カルロ・マリア・ジュリーニ、ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団の演奏です。ベートーヴェンが練りに練った上で、満を持して世に送り出したといわれるだけあって、わずか30分の中に交響曲の要素や面白みが凝縮されていますね。しかも、初期のピアノ協奏曲ようなモーツァルト風というか古典風な装いはそれほどなく、ベートーヴェンらしい新鮮な感覚が感じられます。
そしてジュリーニ・スカラ座フィルの演奏。いくつかの指揮者・演奏家の録音を聴いたあと、やっぱり最後はここに戻ってきます。厚みがあって鮮明な美しさ、ゆったり進んでいく心地よさ。いつ聴いてもホッとします。最近車でよく聴く定番ソングの一つでもあります。密度が濃く、軽過ぎることのない音色なので、周囲の多少の雑音には負けない印象があります。
堂々とした序奏に続いて、適度なメリハリとともにじっくり歌い込まれた健康的な第1楽章。第2楽章は静かに美しく歌いこまれますが、必要以上に飾りがなくて聴きやすく、弦楽器の息の長いフレーズが印象的です。この演奏の醍醐味は、まさにこのアンダンテ・カンタービレにあると思います。続いて、非常に短い第3楽章はスケルツォを思わせる力強さ、躍動感のあるメヌエット。終楽章は、快活な楽しさにあふれています。それでいて、一音一音しっかりと創り出されていく音色。
ジュリーニの丁寧で精巧な音づくりと、スカラ座フィルの歌謡性あふれる演奏。
この演奏を聴くと、ちょっとした時間も贅沢に感じられます。

ジュリーニ/スカラ座のベートーヴェン、この春に廉価盤になりましたので、全部買いました。第九がないのは残念でしたが、全曲「歌うベートーヴェン」を楽しめました。とても綺麗なレガートが印象に残っています。テンポの遅さも、すごかったですね。ジュリーニはどこまでもジュリーニでありました。
彼のベートーヴェンは本当に歌っていますね。だからこそ、ゆったりしたテンポでも聴き心地がいいと納得です。彼の田園も素晴らしかったです。それにしても、本当に第九だけないことが残念ですよね。オーケストラは違いますが、ジュリーニが指揮した第九をいつか聴いてみたいと思っています。
>ジュリーニの丁寧で精巧な音づくりと、スカラ座フィルの歌謡性あふれる演奏。
1番2番はベートーヴェンを一回り大きくして雄大ですね。
ベートーヴェンの交響曲の中では比較的地味な1番2番ですが、ジュリーニが演奏するとスケールアップしますね。今まで聴いてきた曲をジュリーニで聴くと、どんな風に聴こえるのか興味があります。
私はベートーヴェンをカンタービレという視点で聴いたことがない(ように思う)ので、こちらの演奏は非常に興味深いです。そもそもイタリアのオケの演奏はチョン・ミュンフンが連れて来た聖チェチーリア管弦楽団しか聴いたことがないかなぁ。
確かに、ベートーヴェン=苦悩と歓喜というのが浮かびますが、初期の作品や後期に見せる遊び心など、ひと括りにできないような世界がありますね。しかも演奏する人たちによっても変わってくるようです。このジュリーニ盤は本当にカンタービレ、風景が出てきそうな豊かな歌でした。