ショパン/ノクターン第1番、第2番、第3番

このところ、どんよりした天気の日が続いています。今日も、今にも降り出しそうなあいにくの空模様。気候は暑くもなく、かといって寒くもない、気だるさを感じる一日。この気分は、ちょうどショパンの初期のノクターンのようです。演奏はウラディーミル・アシュケナージ

まず、第1番 変ロ短調。アシュケナージのしなやかで流れるようなアルペジオは、今の憂鬱さの漂う気分を淡々と映し出してくれます。そして、幼少時代を思い出すような懐かしい旋律。やがて、転調とともに光が差し込みながらも、再び元の意識に戻っていく。ただ、その先の希望を垣間見る気持ちが見えます。

その予感の先に待っている甘美な第2番 変ホ長調。陰鬱さをすぐに取り去ろうとするのではなく、時々立ち止まったりしながら、ゆっくり優しく包み込んでくれるようです。最後はきらきらとした輝きとともに、気だるさの終わりを感じさせてくれます。

そして第3番 ロ長調。軽快さのある明るい動きが、気持ちをさらに軽いものにしていきます。そうなったところで、情熱的な情緒をもった響きがメリハリを与えてくれ、しかも最後の美しいコーダで高揚感まで感じさせてくれるのです。

派手な飾りつけのないシンプルな響きと繊細な音色。相変わらずアシュケナージのピアノはダイレクトに体の中に入ってきます。そして、私にとってこのショパンの初期のノクターン(作品9−1〜3)は、3曲揃って1つの世界のように感じていました。たまたまそういう聴き方をしてしまった結果かもしれませんが、そんな楽しみ方もできるシンプルさが、この3曲の魅力なのかもしれないと感じています。
posted by stonez | 2005.10.06 12:55 | Comment(6) | TrackBack(1) | 音楽 - 器楽曲
この記事へのコメント
度々のコメント、大変失礼致します<(_ _)>
私は、中でも特に2番が大好きです。
デッカのホールトーンと相まって
アシュケナージの素晴らしいピアノの世界が広がります。
1〜3番と一まとめで聴かれるというのは、
ひょっとしたら録音年月日が同じだからかなのでは。
Posted by ヒカル at 2005.10.06 20:17
ヒカルさん、いつもどうもありがとうございます。
いえいえ、読んで頂いてコメントを頂けるというのは嬉しいものです。2番は体が無条件に受け入れるような、いい曲ですよね。私も大好きです。確かに、1番〜3番は同じ時に録音されているようですし聴きやすいですね。それから、この3曲は作品番号9で作曲タイミングが同時期ということで、手法が近いということもあるのかもしれませんね。
Posted by stonez at 2005.10.07 00:57
こんばんは、今雨です。。。
1、2、3番を聴いてます。でもやっぱりどれも個性的で、
私には共通項がみつかりません。
今の気分は3番です。
3番は一時期N響アワーの終わりのプログラム紹介でかかってて、
それが妙に心地よかったのですが、
放送フォーマットに乗ってる分、良く聴こえるのかもしれません。
Posted by ヒカル at 2005.10.08 02:55
昨年の秋、テレビで、有名なピアニストであるアシュケナージさんが、指揮者として日本の楽員の指導をされている練習風景を見ました。
大抵の指揮者は厳しいのに、彼の指揮は、厳しくしないで、楽員の心理を把握、解析した、理論的、効果的な指導法と説明されていました。

その豊かな演奏を聴いていると、わかるような気がします。アシュケナージ演奏の盤は、ショパンは持っていませんので機会があれば求めたいと思います。

持っている盤では、モーツァルト/「ピアノ協奏曲21&26番」と、ラフマニノフ/「パガニーニの主題による狂詩曲」を聴くことが多いです。(シューマンは殆ど聴いてないなぁ←独り言です)

なお、前回のご質問に対するご回答ですが、私のm/cはMACではありません。
Posted by アスカパパ at 2005.10.08 12:07
ヒカルさん、いつもどうもありがとうございます!
N響アワーでも紹介されたんですね。ぜひ聴いてみたかったです。これらの曲には聴く人それぞれの楽しみ方があるんだな、と勉強になりますね。このところ天気も湿りがちですし、私もこれから聴きたくなりました。ありがとうございます。
Posted by stonez at 2005.10.09 22:53
アスカパパさん、どうもありがとうございます。
早とちりしてMacかなー、と思ってしまいました(^^ゞ それだけに、私にとっても印象的なジャケットでしたので、機会があったら探してみたいですね。アシュケナージさんの指揮風景とても興味があります。楽団員の心を束ねていい音色をひき出す姿を想像します。奇しくも現在はN響の音楽監督でしたよね。値は張るかもしれませんが、彼の指揮するオーケストラの演奏もぜひ聴いてみたいと思っています。ありがとうございます。
Posted by stonez at 2005.10.09 23:00
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