スメタナ/連作交響詩「わが祖国」より「モルダウ」

群馬に来ています。今日は父の七回忌。思えばここまであっという間でした。でも、こうして家族が元気にやってこられたのも、そしてこれからも、日頃お世話になっている人たちやご先祖様のお陰。感謝の気持ちを新たにする一日となりました。

今日は「チェコの音楽の父」スメタナ作曲の名曲モルダウです。父が愛用していたTRIOのステレオと、私が小さい頃よく聴かせてもらった愛聴盤のレコードで。演奏は、カレル・アンチェル指揮/ウィーン交響楽団です。パチパチという懐かしいノイズ、ゆっくり回転するレコード。アナログレコードはCDと違い、こうして目と耳で楽しめるところがいいですね。

スメタナが、祖国チェコへの思いの数々を散りばめた「わが祖国」の中でも、特に人気があって耳にする機会も多いこの曲。そしてそれを知り抜いた、地元チェコ出身のアンチェルとウィーン響の演奏を改めて聴いてみると、こんなにもゆったりした広さを感じる演奏だったのか、と驚くほどのスケールがあります。

管楽器による源流のせせらぎに始まるモルダウの流れは、やがて合流し川幅を広げて管弦楽全体の大きな流れになっていきます。川岸での狩りの様子や祭りの賑わいは色彩豊かに。やがて夜を迎えた下流には、月の輝きが神秘的に照らし出されているのが印象的です。大きな流れとなった川は、明るく伸びやかに歌いこまれながら、その壮大さを体感させてくれるのです。

この様々な表情が込められた演奏からは、アンチェル自身が伝えたい祖国の豊かな表情というものが、ひしひしと伝わってくる演奏でした。久々に聴く、懐かしくて新鮮な演奏でした。
posted by stonez | 2005.10.09 22:43 | Comment(12) | TrackBack(3) | 音楽 - 管弦楽曲
この記事へのコメント
こんばんは。いきなりこの曲とはなんの関係もないコメントで申し訳ありません<(_ _)>
父上様のご愛用だったTRIOのステレオというのはどういう感じのものなのでしょうか。アナログプレーヤーもTRIOなのでしょうか?
実は私が父に買ってもらった初めてのステレオセットのアナログプレーヤーがずっと思い出せずにいたのですが、今TRIOだったと思い出しました(^^ゞ
私の父は健在ですが、とんとクラシック音楽の趣味がありませんで、母のほうは父と逢う以前の恋人から「新世界より」を聴かされた、と言ってました。
スミマセン、スメタナですよね。アンチェルらしからぬ演奏のようで、なんだか逆に聴きたくなりました。
Posted by ヒカル at 2005.10.10 01:02
「TRIO」懐かしい名前ですね。そうですか。亡き御尊父様が愛用なされていたステレオですか。小さい頃から、お側でクラシックを聴いて居られたのですね。七回忌に聴かれた「モルダウ」感無量だったこととお察しします。
私もCD時代に入っても暫くは「Technics」というステレオで、アナログ盤を聴いていました。それも壊れてしまったので百数十枚のLP盤が聴けなくなっています。「モルダウ」はオーマンディ指揮/フィラデルフィア演奏盤があります。

TBしましたCDはノイマン指揮/チェコ・フィル演奏盤です。TB文の終わりの行、一寸生意気に聞こえるかも知れませんがお許し下さい。本音を申しますと「モルダウ」だけを抜粋して最もよく聴く私です。
Posted by at 2005.10.10 16:06
↑失礼しました。名前のインプットを忘れたようです。上記のコメントは私(アスカパパ)です。
Posted by アスカパパ at 2005.10.10 16:09
こんにちは。「わが祖国」、ノイマンとチェコフィルのLD、クーベリックとチェコフィルのCD、アンチェルとチェコフィルのカセットテープと、三種類の全曲演奏で楽しんでいます。「モルダウ」は、セルとクリーヴランドの「新世界」にフィルアップされていました。アンチェル指揮の演奏、ウィーン交響楽団のものもあったのですね。
Posted by narkejp at 2005.10.10 16:49
ようやく川崎に戻ってきました(^^ゞ

ヒカルさん、コメントどうもありがとうございます。
TRIOのステレオはお伝えするのが難しいのですが、アナログレコード全盛時代の木製のやつです(^^ゞ アンプ、チューナー、レコードプレイヤー一体型で木の箱に入っている、というので伝わりますでしょうか。確か、今のKENWOODだったと聞いたことがあります。
なるほど「新世界より」もいいですね。いずれエントリーしたいですね。私が聴いたレコードも、A面はこの曲でした。こちらもいいですよね。アンチェルの演奏はそれ程聴いているわけではないので、いろいろ聴いてみたいですね。
Posted by stonez at 2005.10.10 22:13
アスカパパさん、コメントとTBどうもありがとうございます。
そうですよね、懐かしい名前だなと改めて思いました(^^ゞ Technicsも有名なメーカーですよね。以前このメーカーのCDプレイヤーが欲しかったのを思い出しました。それにしても本当に懐かしい演奏でしたが、何年も経て改めて聴いてみると違った演奏に聴こえるといいますか、とにかく新鮮でしたね。子供の頃はそれほどクラシックを聴かなかったのが、今になって悔やまれます(^^ゞ でも、その代わり今では発見の連続ですが・・・
ところで、記事を拝見しましたがおっしゃる通りじゃないかな、と私も思います。我が祖国は、この「モルダウ」以外では「ボヘミアの森と草原より」をコンサートで聴きましたが、大自然の緑を満喫できるような素晴らしい曲だったと記憶しています。今度是非全曲を通して聴きたいですね。私からもTBさせて頂きます!
Posted by stonez at 2005.10.10 22:43
narkejpさん、コメントどうもありがとうございました。
ノイマン、クーベリック、アンチェル、セルと皆さんチェコに縁のある巨匠ばかりですよね。よくよく考えてみましたが、自分では「我が祖国」はおろか、「モルダウ」のCDを持っていませんでした(^^ゞ 今度はアンチェル以外の演奏でいろいろ聴いてみたいですね。
Posted by stonez at 2005.10.10 22:57
stonezさん
お帰りなさ〜い♪
>管楽器による源流のせせらぎに始まるモルダウの流れは、やがて合流し川幅を広げて管弦楽全体の大きな流れになっていきます。
はぁぁぁ〜、この個所良いですよね。。。

先日のオケ合宿では、指揮者の先生が面白い先生で、「川のせせらぎを聴いてから集中して練習すると良いですよ。耳が良くなりますよ。」とおっしゃいました。
なので、夜寝るときに一生懸命川の音を聴いていたら、何かクレッシェンドしてる感じ・・・。
あれー、おかしいな。。。と思ったら、すごい雨が降ってました。(笑)
Posted by おさかな♪ at 2005.10.11 16:00
あはは。おさかな♪さん、それいい!
川の音に雨の音が加わり、絶妙のクレッシェンド!
軒から落ちるしずくはリズムセクションかな(^_^)/
Posted by narkejp at 2005.10.11 20:25
おさかな♪さん、narkejpさん、どうもありがとうございます〜!
むむ、その様子はもしかして、ラヴェルのピアノコンチェルト第2楽章あたりを聴いていたら、気づいたらボレロになってた!みたいな感じでしょうか(笑)
いろいろな水の音が絶妙にミックスされて、眠れなくなってしまったんじゃないか?と推察します(^^ゞ リズムで思い出しましたが、昔見た映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」で、聴こえてくるいろいろな雑音もちゃんとしたリズムを刻んでいて面白い!みたいな描写があって(ストーリーはおぼろげになってしまいました)なんだかそれを思い出しました。いろいろな音を辿っていくと、日常的な音に行き着く、といいますか・・・
それにしても、川のせせらぎを聴くと耳がよくなる、というのは興味深いですね。覚えておきます(^^
Posted by stonez at 2005.10.11 20:41
レコードのスクラッチノイズはあれはあれで風情のあるものですね。また、LPの美しい大きなジャケットも魅力でした。譜面台に演奏中のレコードジャケットをのせて音楽を聴いたことを思い出します。CDは便利ですがね。

すいません。ところで、私のところに「思いでバトン」というのが来たんです。ぜひご協力頂ければと思います。
Posted by yurikamome122 at 2005.10.12 20:30
yurikamome122さん、どうもありがとうございます!
そうですよね、あの風情がレコードの魅力のようにも感じました。あの堂々としたレコードのジャケットを見ると、CDのジャケットは少し寂しい気もします。そういう意味では、MP3などの音楽データはもっと寂しいものがあります・・・
思い出バトン、さっそく楽しませて頂きました!
Posted by stonez at 2005.10.13 04:32
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