南イタリアの思い出2 〜ポンペイ〜

今回の南イタリア旅行記は、前回のナポリから南東30キロの距離にある世界遺産「ポンペイ遺跡」です(地図)。子供の頃に本で読んでからというもの、是非ともこの目で確かめたい場所の一つでした。

ポンペイといえば、西暦79年のヴェスビオ山の大噴火によって、逃げ遅れた約2千人とともに一夜にして埋没した古代都市。実際に目の当たりにすると、紀元前4世紀頃から繁栄し、最盛期の人口は2万人というのも納得の広大な遺跡でした。


上の写真は、背後にヴェスビオ山を望むフォロ(公共広場)。悠然と鎮座しているヴェスビオ山がちょっと不気味です。山までは思ったより距離がある印象でしたが、まあこの大きな町が完全に消滅してしまうくらいですから、想像を絶する大噴火だったに違いありません。

ただそんな悲劇的な反面で、遺跡そのものは火山灰によってまるごと真空パック状態になっていたことで、まさに2000年前の町が状態よく保存されていたわけですね。


こちらの写真は、ヴェスビオ山の方角に向かって一直線に延びる通り。馬車の走る車道と、歩道がきっちり分けて整備されています。他にも車止めや、人が車道を渡る時の飛び石など、歩行者にやさしい設計が随所に見られます。


上の写真は「フォロの浴場」の一角。目にも色鮮やかなアレンジがなされていますが、2000年前と2000年後のコラボレーションは自然な印象です。ちなみに浴場には、床暖房の設備が整っていたりして文明の高さが伺えます。

遺跡には、他にもスポーツジム、パン屋、居酒屋、洗濯屋から売春宿まで・・・2000年も前なのに、たいして現代人と変わらない生活ぶりには驚きです。


ポンペイといえば壁画とモザイク画の町。上の写真はよく知られたモザイク画「猛犬に注意!」。小さなタイルをびっしり敷き詰めたその輪郭には独特の味があります。床という、毎日足で踏みつけるような所にさりげなく芸術品を配置するとは、ポンペイの人は粋なことをするものです。


最後は、町から少し離れたところにぽつんと立っている「秘儀荘」の壁画。ポンペイではこのように壁画に赤が用いられていることが多く、「ポンペイの赤」と呼ばれています。これがまた鮮やかで美しい!

他にも、人に灰が積もって空洞化したところに石膏を流し込んで再現された人型が、生々しい自然災害の恐怖を伝えるなど、とにかく目にするもの一つ一つが発見と驚きの連続でした。そしてポンペイの高度な文化や、2000年後に住む私たちと変わらぬライフスタイルを知り、より興味と親しみが深まったのでした。
posted by stonez | 2005.11.08 12:40 | Comment(6) | TrackBack(0) | 旅行記
この記事へのコメント
綺麗ですね〜!
>2000年後に住む私たちと変わらぬライフスタイル・・・
世界史ってわくわくします♪
>まるごと真空パック状態・・・
ふふふっ☆
Posted by おさかな♪ at 2005.11.08 20:33
おさかな♪さん、どうもありがとうございます!
確かに歴史は面白いですね。
この思い出を書いていたら歴史は繰り返す、なんて言葉を思い出しました(^^ゞ
Posted by stonez at 2005.11.09 00:36
活火山・桜島を目の前にする(元)鹿児島市民としては、ポンペイの光景は全くの他人事とは思えませんよ。日頃は気にも留めていなかったですが、とんでもないところに街があるんですよね。ちなみにナポリ市と鹿児島市は姉妹都市です。きっかけは、やはり火山に隣接する街ということだったらしいです。
Posted by shinsaqu at 2005.11.09 01:44
shinsaquさん、コメントありがとうございます!
ナポリをWebで調べていた時に、鹿児島市のホームページが出てきましたが納得しました。確かに鹿児島の人たちも常に火山と隣り合わせですね。活火山といいますと、以前地元の群馬と長野の間にある浅間山へ見学にいった時に、江戸時代の大噴火が残した生々しい痕跡を見て恐怖を感じたのが思い出されます。地震や台風ももちろんですが、自然災害は対岸の火事では済まされませんね。
Posted by stonez at 2005.11.09 12:43
わ、待ってました、レポ2
今回も読み応えありますね〜。大学の美術史の時間を思い出しました。スライドで講義を受けているような気分ですね。レポ3もあるのかな〜??
Posted by iketomo at 2005.11.15 00:54
iketomoさん、コメントありがとうございます!
確かに、改めてみてみるとスライドショーみたいで笑ってしまいました。なかなか写真を絞りきれなかったです。旅行記は細々とですが(笑)、まだまだ続きますよ!
Posted by stonez at 2005.11.15 20:47
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