バルトーク/管弦楽のための協奏曲

今週行われる神奈川フィルの演奏会では、ハンガリーの作曲家バルトークが晩年に残した通称「オケコン」こと「管絃楽のため協奏曲」が取り上げられます。ということで、この20世紀に活躍した作曲家が作り上げた世界を、ジェイムズ・レヴァイン指揮/シカゴ交響楽団の演奏で。

この協奏曲は何といっても、決まったソロ楽器がないという変わりっぷりと、遊び心、今っぽい感じの独特の響きが魅力。まず、緊迫感や悲しみに満ちた感じの「ストーリーの本筋」は1、3、5楽章で。2、4楽章はひと休みなのでお口直しにどうぞ、みたいな構成。

まず第1楽章「序奏」。全体を支配する緊張感、重々しさが全面に押し出されています。特に華やかな部分での金管楽器たちの活躍が目にとまります。

第2楽章は「対の遊び」。ということで、下のように構造がシンメトリです。それからおどけた旋律が妙に頭に残ります。個人的にここでのフルートが格好良かったので、レヴァイン盤にしたといえます。
 A.「ポコポン」と小太鼓。
 B.「ファゴット→オーボエ→クラリネット
    →フルート→トランペット(弱音器つき)」の順でソロを担当
   ※少しひょうきんな旋律を真面目に吹いています(笑)
 C.金管楽器とポコポン小太鼓の合いの手
 B'.少しグレードアップしています。相変わらずひょうきんです。
 A'.小太鼓が最後に「ポコポン」

第3楽章は「エレジー(哀歌)」。再び本線に戻り、まずは木管たちのすすり泣き。弦楽器もそれに追い討ちをかけるように応えています。旋律という旋律が出てこない感じですが、不思議と飽きません(笑)

第4楽章「中断された間奏曲」。一見何事もないように始まります。でも、第1,2主題が終わったあと、突然ショスタコーヴィチの交響曲第7番(ナチスのレニングラード侵攻を描いている)での旋律が出てきたと思ったら「ブ〜」とトロンボーンのブーイング、そして管楽器の嘲笑。これが戦争によってアメリカへの亡命を余儀なくされたバルトークの心境なのでしょうか。とはいえ、やっぱりひょうきんです(笑)

第5楽章「フィナーレ」。弦楽器がアグレッシブに疾走していきます。スピード感は気持ちよく聴き応え十分。気がつくと終わっている、という感じです。

文章長くなってしまいました。とにかく、こんな面白い音楽の楽しみかたもあるんですね。レヴァイン盤は、真面目に働き、思いっきり遊ぶという演奏ですし、聴かせどころは派手にやってくれるのでお気に入りです。
posted by stonez | 2005.11.20 23:47 | Comment(4) | TrackBack(3) | 音楽 - 管弦楽曲
この記事へのコメント
 こんばんは。

 考えたら、この曲をナマで聴いたこと、わたくしはないですねえ。照明当たるステージに見入りつつ、腕前と躍動に酔いたいものです。

 コンサート、楽しんできてください!
Posted by クラシカルな某 at 2005.11.22 23:50
クラシカルな某さん、コメントどうもありがとうございます!
この曲は有名だと思いますが、確かに(ベートーヴェンなどと比べれば)あまり頻繁に演奏されるタイプではないと思いますので、貴重な体験ですね。ありがとうございます。コンサートを楽しんできたらエントリーしてみたいと思います(^^ゞ
Posted by stonez at 2005.11.23 01:45
こんにちは。私の場合は、地元の山形交響楽団の演奏会で、飯森範親さんが新たに常任指揮者になったときに、初めてナマで聞きました。よかった〜。初めてこの曲の本当の魅力がわかったような気がしました。
ライナー、セルの演奏をもっぱら聞いていますが、第五楽章のかけあいの部分などは、いつ聞いてもぞくぞくします。
Posted by narkejp at 2005.11.23 09:53
narkejpさん、コメントありがとうございます!
なるほど、やはり生演奏素晴らしかったんですね(^^ゞ 確かに終楽章の疾走感・掛け合いもそうですし、全てが楽しみです。耳でももちろんですが、目を凝らして奏者の動き、表情にも注目してみたいと思います。セルのバルトークは想像がつかないですので是非とも聴いてみたいですね。
Posted by stonez at 2005.11.23 11:39
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

バルトーク作曲「管絃楽のため協奏曲」
Excerpt: 今日は寒かった。お客さんからも怒られるし、協力会社からは責められるし、上司は心配するし。でも今日の占いではやはりそう言う日のようだから仕方がないのかな?。でも天気は本当に良かったなあ。明日も晴れて欲し..
Weblog: yurikamomeの妄想的音楽鑑賞と日記
Tracked: 2005-11-21 06:08

バルトーク「管弦楽のための協奏曲」
Excerpt: 昨日は、ようやく8000歩ほど歩いたが、今日はまだ5000歩程度しかあるいていない。お天気がよくなり、歩きやすくなったのだが、年度末の多忙のせいで、とてもゆっくり歩くどころのさわぎでない、というのが正..
Weblog: 電網郊外散歩道
Tracked: 2005-11-23 09:36

トランペット Kaerntner KTR 11点セット
Excerpt: 初心者の私でも気軽にはじめられるセットで、カラーも選べてお買い得だったので満足してます!!かなり安いです。趣味程度なら(*`д´)bOK!色が選べてかわいいですよ。娘に買ってやりました。この値段で、い..
Weblog: 管楽器のレス
Tracked: 2007-09-11 13:17