ブルックナー/交響曲 第8番

IMG_8320相変わらず目まぐるしい日々です。。そんな中、週末に群馬の実家に行ってきました。以前よりも意思が伝わるようになった、元気いっぱいな息子の様子に母や祖父母は喜んでいましたが、なによりも助かるのが母達に良くなついてくれることです。妻の実家でもそうでしたが、遠慮なくそれに甘えさせてもらいつつ妻と出かけてくることができました。

さて、ここしばらく聴いていた音楽です。ブルックナー作曲、交響曲第8番ハ短調。よくブルックナーの最高傑作という言われ方をすることもある交響曲ですが、彼の交響曲の例に漏れずと言っていいのでしょうか、初演までの紆余曲折により複数の版が存在しています。詳しいエピソードはあちこちで解説されていますが、結局のところ、生前のブルックナーはその才能の割には随分と不当な扱いや評価を受けていたという印象を持ちます。内気なキャラクターだったことが災いしたのかもしれませんが。

そのややこしさに加え、もともと長大でスケールの大きいブルックナーの作品に触れるためのまとまった時間が取れなかったこともあって多少疎遠になっていました。でも最近往復の通勤時間が伸びたので気楽に聞き始めたところ、すっかりその虜に(笑)。気持ちを落ち着けて、じっくりと音楽に身をゆだねる、という音楽の楽しみ方を味わっています。深い瞑想、そして静かに湧きあがる闘志。それらがすべて、悠久の流れの中にあります。

のめり込んだついでにいくつかの演奏を聴きましたが、結果的に一番聴いているは、ギュンター・ヴァント/北ドイツ放送交響楽団(1993年、ハース版)です。音質が良く、なにより巨匠によって見事に統率されたオーケストラのくっきりした見通しの良い演奏、程よいテンポと堂々とした鳴りっぷりが作り出す心地よさがたまりませんです。
posted by stonez | 2008.06.09 22:38 | Comment(4) | TrackBack(2) | 音楽 - 交響曲
この記事へのコメント
stonezさん、こんにちは。
ブルックナーの第8番、随分と聴きこなされてますね。私は、敬遠のフォア・ボールが多くて、お恥ずかしい次第です。どうもブルックナーは、その気が起こり、心定かな時にしか聴けません。宗教的でもあり、大宇宙を感じさせるような哲学的な響きですもの。それだけ偉大な音楽なのでしょうね。以前の書込をTBさせていただきました。
Posted by アスカパパ at 2008.06.12 14:50
こんにちは。ブルックナーの第8番、大伽藍を見上げるような音楽ですね。当方も、遠距離通勤の時に、よく聴いておりました。シンフォニーを、いかにも「聴いたぞっ」と満足できる音楽のような気がします。古い記事ですが、トラックバックしました。
Posted by narkejp at 2008.06.13 20:12
アスカパパさん、ご無沙汰してしまいました。コメントありがとうございます!
こちらこそ、ブルックナーはなかなか敷居の高い作曲家ですが、じっくり聞いてみるほどに味わい深く、どっぷりと浸れるものですね。敬虔なクリスチャンで、オルガニストだったということもあるのでしょうか。頭上から降り注いでくるような響きですね。聞いているうちにさらに新しい発見が楽しめそうです(^^
Posted by stonez at 2008.06.15 00:57
narkejpさん、ご無沙汰しております、コメントありがとうございます!
ブルックナーは本当に「ああ聴いたー」という実感が持てますね。まだ彼の交響曲は、聴いていない数の方が多いですから、これからの楽しみがまだまだあります(^^
通勤距離の長さも、過ごし方次第でなんとかなるものですね(笑)
Posted by stonez at 2008.06.15 01:00
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ブルックナー/交響曲第8番
Excerpt: ブルックナーの音楽は長いので有名だけど、うーん、ほんとーに長いっ!いま聴き終えたこのショルティ指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団演奏のノヴァーク版は、全演奏時間、1時間15分余り。しかも難解だ。..
Weblog: アスカ・スタジオ
Tracked: 2008-06-12 14:43

ブルックナー「交響曲第8番」を聞く
Excerpt: 激務の一週間を終えて、ようやく迎えた週末、好きな音楽を充分に聴くことができない鬱憤を存分に晴らそうと、ブルックナーの交響曲第8番を聴きました。演奏は、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団。1969..
Weblog: 電網郊外散歩道
Tracked: 2008-06-13 20:09